断腸亭料理日記

ねぎま鍋

3月21日(日)夜
やはり、東京。
夕方から、鯉のあらいで一杯やって、一眠り。21:30頃起きる。

昨日、「いせ源」であんこう鍋を食べたが
今日も鍋。ねぎま鍋である。

マグロほほ肉を買っておいた。
しょうがじょうゆで焼いてもいいのだが、今日も寒い。鍋がいい。

ねぎま鍋とは、ねぎとまぐろである。

落語でもあまり知られていないが「ねぎまの殿様」という噺 (はなし)がある。
内容は「目黒の秋刀魚」と、ほぼ同工異曲である。
殿様がお忍びで下町へ行き、屋台で、庶民の食う「ねぎま」を気に入る、というもの。

昔は、まぐろ自体が赤身魚として、上等なものでなく、特に脂の強いトロの部分な
ぞは、血合いと共に、アラとして、ねぎま鍋などに使っていた、ようである。

いずれにしても、江戸庶民のかなり、下等な、しかし、うまいものであった。

ほほ肉は、今は、東京ではけっこう高いものになりつつある。

材料は、マグロほほ肉、ねぎ、春菊も安かったので入れる。
ほほ肉は食べやすい大きさにきる。
土鍋でもいいが、基本的には煮るというよりは、照り煮、に近いので、すき焼き用の鉄鍋を使う。

味付けはしょうゆと酒のみ。甘みは、一切、入れない。出汁(今日は、お湯)。

これは、ただ煮るだけ。煮えたそばから七味を振って、食う

ビールから赤ワイン。

うまい

マグロは火を通すと弾力が出る。
適度な脂があってうまい。

仕上げは、ここに飯を入れて、おじやにしてもいいが、
今日は、昨日買った、生の岩海苔があるため
岩海苔の味噌汁と飯に。

岩海苔の味噌汁は煮干しと鰹節の出汁、ねぎを散らして。

満足、満足。
 

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