断腸亭料理日記

餃子 立石・蘭州

11月28日(土)

久しぶりの帰京。

いったい何日ぶりだろう。

寒い。

餃子が食べたい。

「東京1週間」で立石の店を見つける。列をなしていると言う。

一駅乗り立石へ。

駅北口前、蘭州。

戸を開けると客は、同年配のカップル一組。

「列」?

 

カウンターと奥にテーブル席が見える。

ポスター1枚貼ってない。

飾り気はないがこぎれいな店内。

カウンターの向こうにはおじさんが一人。

水が二つ置かれる。

壁に貼られた品書き。

 

まあ、寒いが、ビールか。

「ビール」

 

「ふぇーい」

まるで落語・居酒屋の小僧のような空気の抜けた返事。

中国の人かな、、、?!

思わず微笑んでしまった。

 

ビールが運ばれ一杯。

 

餃子、餃子。

餃子をたのまなきゃ。

やっぱり、焼餃子、、二人前。

水餃子。これは一人前。

 

待つ。

 

おじさん、ステンレスの冷蔵庫から餃子を取り出し鉄鍋へ入れふたをする。

見てるとまな板の前に立ち、なにか始めた。

 

椅子から伸び上がっておじさんの手元を見る。

なんと、あの、手のひらの1.5倍ぐらいの麺棒で皮を伸ばしている。

これは水餃子用。その場で作る。

 

なにかで見た中国伝統の点心師みたい。

 

食べる。

焼餃子。これといった特徴はないようだが普通にうまい

普通にうまいということは大事なこと。

水餃子。一口大の小ぶり。これもうまい。

 

もう一つの餃子メニュー「ニラ入り餃子」も頼む。

中身は煎りたまごとニラ。ニラ玉というメニュー世の中に存在するが、これはさっぱりとして今まで食べたことのない味。けっこういけるかな。

 

しかし、なによりもこの店の特筆すべきはこのおじさん。

「ふぇーい」という返事と、点心師のような手さばき。

点心師「陳さん」と命名しよう。

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