断腸亭料理日記2025
4739号
引き続き、フィレンツェ。
フィレンツェのドゥオーモ、サンタ・マリア・デルフィーレで
冷え切ってしまったので、一度ホテルに戻る。
一休み。
ちょうどお昼。
昨日持ち帰ってきた、ビフテック(ステーキ)を食べてみる。
これ、もちろん冷たいのだが、驚くほどうまい。
サーロインはやっぱり筋があって多少堅いのだが、
それでも、かなりうまい。
十二分に食べられる。これは、驚き。
キアニーナ牛、だから?。
さて、午後は?。
夜は、予約したレストランが決まっているので
戻ってこなければならない。
そして、フィレンツェは今日までで、明日はシシリア
パレルモに移動する。
フィレンツェで最低でも見るべきものといわれるのは、
実はもう一つある。
なにかというと、ご存知、ミケランジェロのダビデ像。
これもかなり有名なものであろう。まさにバチカンのピエタ
と並んでルネサンス彫刻を代表し、彼の圧倒的代表作、と。
場所はアカデミア美術館。初日に着いたトラムの終点、
サンマルコ修道院の手前あたり。
有料で予約も必要。ミケランジェロの彫刻がいくつか
展示されている他、やっぱり絵画など美術品多数、
さらに古い希少な楽器、と。
ま、書いているように、やはり人にはキャパシティーと
いうものがある。昨日の美の洪水で一杯一杯。もし、
これもどうしても見たければ、また来よう。
(そう、もう一つ。忘れていた、というのか、付近は
なん度も通っていたが、気が付かなかった猪像の噴水、
(ポルチェッリーノの噴水)。猪の鼻に触るとまた
フィレンツェを訪れることができる、と。
ま、話しの種程度のものだが。)
と、いうことで。
内儀(かみ)さんの提案でil Mercato Centrale Firenze、
フィレンツェ中央市場へ行ってみたることにした。
mercato(メルカト)が市場。英語のmarketか。centrale
(セントラーレ)はもちろん英語のcentral。市場のようだが、
二階はフードコートになっているよう。
また地図を出しておこう。
拡大してご覧いただきたい。
場所は、ドゥオーモをさらに北西。
メルカトから、くる時にトラムから見た大きな駅の前の
フィレンツェで二番目に大きなサンタ・マリア・ノヴェッラ教会
(Basilica di Santa Maria Novella)へまわってみようか。
ドゥオーモから左方向へ。ちょっと雰囲気のある
サン・ロレンツォ聖堂が道の左。ここにはメディチ家の墓が
あるよう。
メルカトはそう遠くはない。
il Mercato Centrale Firenze。
ここは意外に新しい。19世紀後半のイタリア統一前後、と。
一階が野菜、肉、魚などの生鮮の売り場。東京の豊洲だったり
競りをする市場ではないのか、店(卸?)が並ぶ。午後2時の
この時刻はもう閉めているところが多いよう。
二階がフードコート。
ちょっとお洒落な雰囲気でイタリアの定番といえるような
サンドイッチだったり揚げ物などのファストフード店が
並んでいる。だがやっぱり、こんなところにもSushiがある。
安いからか若者が多く、ちょいとヤカラ感が漂う。
短時間座って休み、すぐに出る。
このメルカト周辺、先のサン・ロレンツォ聖堂あたりは
フィレンツェ名産の皮製品の屋台が通りに出ていると
聞いていたが、これも時刻の問題かはたまた通りが違うのか、
気が付かなかった。
斜めの細い通りを抜けて、次の目的地、サンタ・マリア・
ノヴェッラ教会。
ここは博物館的な展示もあるからか、有料。
折角ここまできたので入ることにする。
入ると正方形の回廊。
アーチ形の柱と天井。
彩色が色あせているが、細かく描かれ美しい。
聖堂に入る。
ステンドグラスに日が入りが華やか。
さて、ここでちょっとここの説明。
ここは、一般市民が通うドゥーモなどとはちょっと違う教会。
ここは出来た頃から、ドミニコ会という修道会のもの。
つまり修道院付属の教会といってよいのだろう。
ご存知の方はそう多くはないと思うが、カトリックには
日本語では○○会という名前になるが、たくさんの修道会がある。
そこにいる人は修道士、修道女。いわゆるブラザー、シスター
である。その拠点が修道院。
日本人が一番聞いたことがあるのはイエズス会であろう。
戦国時代、聖フランシスコ・ザビエル他たくさんの宣教師が
布教に来日した。ザビエルもイエズス会。
今も日本ではイエズス会は活動をしてる。例えば上智大学は
イエズス会。ドミニコ会も現代日本でも活動をしている。
修道会は、バチカンの教皇、パパさまの管理下にはあるが、
一般人の通う教会とは別組織になっている。使命はそれこそ
大航海時代、日本の戦国時代は布教で世界をカトリック化する
ことにあったのであろう。今は、カトリックのことを知らない
ところは世界中でほぼなかろう。ただ今ももちろん、教えを
広める意味はあるのだろうが。ちょうどここを訪れた時、
広島、長崎の写真とともに核廃絶運動の展示をしていた。
これもまた現代的なカトリックの活動であろう。
聖堂の壁に直に書かれた昔のものと思われる聖画があり、
その上に、のちの時代の聖画を覆っていたのか。
また、以前のものを修復もしているよう。
建設が始まったのは、1350年頃という。
やはり、長い期間かけて造られたので、部分部分に色々な
様式が混ざっているようだが、全体としては、やはり
ルネサンスの代表的建築ということになっているよう。
聖堂の外の回廊には小さな祭壇がたくさん作られているが、
これがまたすごい。
天井。
やはり15世紀頃のもののようだが、修復してあるのか、
この鮮やかさ。
つづく
つづく
Corte Calzaiuoli Elegant Suites
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