断腸亭料理日記2024
4556号
5月3日(金)憲法記念日 夜
さて。
連休後半。
今日は内儀(かみ)さんの希望で、帝国ホテルの
レストラン[ラ ブラスリー]。
先日、オールデーダイニング[パークサイドダイナー]
で、伝統のハンバーグステーキやらを食べた。
あそこでも書いたが[パークサイドダイナー]はカジュアル。
[ラ ブラスリー]はクラシックという位置付けといえるのか。
伝統のシャリアピンステーキや、エリザベス女王訪日時の
女王縁のメニューやら帝国ホテルの看板メニューを揃えている。
ただ、タワー館建替えに伴い、6月末で営業終了の予定。
その間、これらの看板メニューはどこで食べられるのか、
食べられぬのか、まあ、いずれ、どこかで復活はする
のであろうが。
ともあれ、それで、内儀さんは食べておきたい、
とのこと。
予約をして、17時半。
今日は天気もよいので、銀座線の銀座駅から外を歩いて
帝国ホテルへ向かう。
みゆき通り経由。ここもブランドショップが多い。
なにかで言っていたが、やはり中国系らしい人々が
群がっている。まあ、日本国内で消費してくれるのは、
よいことなのであろう。
[ラ ブラスリー]はタワー館の地下なのだが、タワー館
自体の営業は既に終わっているようで閉鎖されており、
本館側からしか入れず少し迷ってしまった。
たどり着き、入り、名乗る。
この、名乗った時のスタッフの対応というのは、
やはり帝国ホテル、たいしたものである。
予約の名前を憶えているのか、なにも見ずに、
にっこり笑って、○○様、お待ちいたしておりました、と。
事務的でももちろんなく、慇懃無礼でないスマイル。
なかなかないだろう。
窓側のテーブルに案内され、掛ける。
メニューが運ばれる。
ほんとうは、ワインを愉しむレストランなのだろうが、
やっぱりビール。
ここも、サッポロの生。
二人とも、コースにした。
内儀さんが「Menu du Voyage Historique U」〜
“歴史の旅メニュー”といったことろか。
「人気が高かった復刻料理を現代風のコースにしたもの」
とのこと。週替わりでUは二週目、メインはホタテ貝の
ポワレと仔羊背肉のロースト、\13,500也。
私がシャリアピンステーキの入る、「Menu Historique?
de l'Imperial」〜「帝国ホテル伝統のフルコース」
\15,000也。
私の前菜から。
「Terrine Tradition/テリーヌ・トラディション」
上から、オリーブオイルが散らされている。
テリーヌ・トラディションという名前で、ここには
いくつかの種類のテリーヌが出されているよう。
野菜、魚、海老、肉、などいろいろ。
昨夏にもこのコースを食べているが、その時の
ものとも違う。
オーソドックスなテリーヌということ、なのであろう。
これは魚介系中心かもしれぬ。
こってりでもなくさっぱりでもなく、とても
バランスが取れているのであろう。
上品で香りもよく、うまい。
内儀さんのコースは一品少なく、ここが一品目。
「Paris Soir/パリ・ソワール」
文字通りの意味は“パリの夕暮れ”だが、
この料理の一般名のよう。
フレンチではスタンダード料理なのであろう。
二層の下が、帝国ホテル伝統のダブルビーフコンソメ
スープのジュレで上がヴィシソワーズ。
前菜兼、スープというのか。
もちろん、冷製。
見た目にもお洒落。
一口もらったが、やっぱり抑制が効いていて、
上品、バランスが取れ、うまい。
私のスープ。
こちらは温かなもので、これがダブルビーフコンソメスープ。
帝国ホテルのスープの基本、なのであろう。
なにがダブルかというと、二回煮だすという。
一度煮だしたスープにもう一度材料を入れ、煮だす、
ということか。
散らされた小さな野菜もお洒落。
そして、まさに、黄金の輝き。
濃厚だがクリア。
また、尖ったところがまったくない。
これが伝統の味、ということなのであろう。
そして、これ。
内儀さんの、魚介メイン。
ホタテのポワレ。
ちょっと写真がいまいちであったが、真ん中の
丸いのがホタテのポワレ。
かなりの大きさ。
まわりのソースはホタテなどのジュで取った
シャンパン風味、とのこと。
ジュ、というのは、jus、で、フランス語で
ジュースのことらしい。
つづく
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