断腸亭料理日記2024
今日はそばや二軒。
4550号
4月22日(月)第一食
そば・元浅草[砂場]
さて。
ごくご近所。
ご町内。
お馴染み、元浅草[砂場]。
このところ、ちょっとご無沙汰であった、か。
書いていなかっただけ、かもしれぬが。
ともあれ。
最近、この周辺で、そばやの新規開拓やら、しばらく
行っていなかったところなどをまわってきた。
で、あらためて、ここの実力を、今さらながら、
思い出した、のである。
では、どういうそばが、うまいのか。
どういうそばやがいいのか。
町のそばや、老舗と老舗系、私のいう“趣味そば”。
手打ち、自家製粉、エトセトラ。
店の外観、内装。
特に呑む場合は、居心地。態度、客あしらい。客層。
そばの色、太さ、細さ、ゆで加減、歯ざわり、
腰、喉ごし、など。
つゆの濃さに好みはあるが、よくいわれる、
そばの香りというのは、毎度いう通り、
よくわからぬ。
従って、正しい分析ができているのか、まったく
わからないが、ここ、元浅草[砂場]のそばの
レベルは、かなり高いのではないか、と。
こようと思ったのは、雨、というのもある。
歩いてすぐのところ。
と、いうわけで、例によって13時少し前。
ミニかつ丼ありますか?。
いつも、頼む前に必ず聞いてしまう。
最近、この時刻ならば、ないことはない。
ミニかつ丼ともりのセット。
見た目、砂場なので、白い更科系。
太さは、太くもなく、細くもない、ノーマル
であろう。
箸にわさびを少し取り、一口分つまみ上げ、
そば猪口を左手に持ち上げ、つゆにそばの先1/3をつけて、
一気に手繰る。
一噛み、二噛み、、のみ込む。
特筆すべきは、ゆで加減なのか、シャキッとした、
喉ごし。
特に、ここが優れている、と思うのである。
そば、というのは、やはり、このズズっとすすって
呑み込むところが、醍醐味であろう。
もちろん、つゆは濃く、気持ちしょうゆの勝った
下町風。
そばを、一気に手繰り込み、かつ丼にかかる。
お新香もつまむ。
かつ丼を掻っ込みながら、つゆにそば湯を入れ、
すする。
いつも通り、うまかった、うまかった。
ご馳走様でした。
元浅草[砂場]、たいしたもんである。
03-3841-8001
台東区元浅草1-1-1
4月23日(火)第一食
南稲荷町・手打ち蕎麦・志づや
またきた、南稲荷町の[志づや]。
やっぱりここ、迷ってしまう。
私の目印としては、都立白鴎高校の北の通りから
北へ路地を入る。
また、こなきゃいけぬと、思ったのは、ごまのつゆを
食べておきたかったから。
ごまは、先日の、吾妻橋[やぶそば]くらいしか
界隈ではない。
14時までなので、13時20分。
ここへきたら、一杯頼もう。
ぬる燗。
やっぱり、そば味噌くらい、つけてほしい。
ごませいろ(1300円也)。
あたり鉢は白胡麻。
これをあたって、よい香りを足すということか。
つゆに入れる。
あらためて気付いたがここのそばは気持ち、
緑が入っている。
色を付けている場合もあるというが、基本は
新そばの色だと思うのだが、この時期なので
理由はよくわからぬ。
ごまのつゆにつけて、手繰る。
歯応え、喉ごしは、よし。
まあ、当然、しょうゆのつゆよりもごまは、
香りが強いので、そばだけの香りは、よくわからぬ。
ただ、やっぱり多少上品なのか、私の舌では
もう少し、濃くてもよい、か。
さて。
今日は、奥のカウンター、厨房の前、で食べたので
わかったのだが、ここ、外、お嬢さんと、中は
若くみえる男性の二人であった。
この時刻でも満席。特に待たされたとも感じない。
たいへんであろう。
台東区東上野2-4-3
03-6284-4295
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