断腸亭料理日記2023

赤坂四川飯店 その2

4356号

引き続き、赤坂[四川飯店]。

前菜と、ふかひれのスープ。

三品目。

海老チリ、海老のチリソース。

うまい。
甘くない。やはりこれ、流石、というべき。

海老チリ、甘辛なので、広東料理なのかと思っていた。

よくあるスイートチリソースの甘辛が馴染んでいる。
ケチャップを使って簡単にできるので、自分でも
なん回か作っている。

が、これ、初代建民先生が広めた品であったのである。
そういう意味では、やはりここで食べるべき料理の一つと
いってよろしかろう。

ウィキを見てみた。

やはり、建民氏の功績は並々ならぬものがある。

元来は上海風四川料理という。
上海風と付いているのは、正統四川ではないということか。
まあ、内陸の四川では海老を使う料理はなさそうではあるが。
中国語で、乾焼蝦仁、カンシャオシャーレン。
それを建民先生がが試行錯誤、アレンジし日本人の
口に合うようにしたものとのこと。

建民氏が晩年に完成させたと建一氏が語っているとのことだが、
今、出しているのがその味なのか。

甘さが抑えられ、スパイシー。
おそらく、ケチャップは入っていないと思われる。

いやいや、驚いた。
もっと早く、ここで食べるべきであった。
間違いなく、これが元祖で本寸法の海老チリといってよい
のであろう。

さて、次は肉料理。

回鍋肉(ホイコーロー)との選択であったが、回鍋肉は
この前食べたので、もう一つの牛肉の黒胡椒炒め。

牛肉細切りと野菜の炒め物。
しめじ、ピーマン、ねぎ、もやし。
なるほど、黒胡椒がスパイシー。
だが、小細工はしていない、シンプルといってよい。
もやしの根と豆(葉)を丁寧に取ってあるのは、
丁寧な仕事。

青椒肉絲もここで食べたが、あれも建民先生レシピ。
そのアレンジ、あるいは、バリエーションということ
なのかもしれぬ。

ピーマンと牛肉(豚でもOK)細切りが青椒肉絲だが、
この家のレシピは、ねぎが入る。
普通はあまり入れないのではなかろうか。
自分で作ってみたが、これねぎを入れると
入れないとでは、大きく味が違う。
ねぎの風味が加わるわけだが、メインの食材ではなく
どちらかといえば、隠し味というのか、香りのアクセント。
これが、うまい。

そして、これにもねぎがちゃんと入っている。
これが、うまい。

次は、青菜炒め。

空芯菜。

とてもノーマルな青菜炒め。
にんにくみじん切りのみ。

ちょっとぬめりがあって、中空の茎がよい食感。
このぬめりが油と合う。

空心菜というのは、調べてみて驚いた。
なんとヒルガオ科サツマイモ属で、原産はアフリカ、
アジアの熱帯に広く野生にあるという。
なんと、野草?。
さつまいもの茎はあまり食べないと思うが、
こんな味なのであろうか。

さて、真打登場。

看板の麻婆豆腐。

ご飯と、ザーサイ。

ここへくると、必ず頼んでしまうが、
このコースだと、担々麺か麻婆から選べた。
だが、やっぱり麻婆豆腐。

ご飯はお替りできますよ、というので、
してしまった。

やっぱり、うまい。

アップ。

表面になかなかの厚みで、パウダーの花椒。
多めにラー油。
辛みは、そこそこ強め。

青味は、にんにくの芽か。
挽肉はしっかり水分が抜けている。
ベースの味はしっかり濃いめ。
豆腐はセオリー通り堅め。

やはり、元祖。
これがスタンダードの麻婆豆腐。

うまかった、うまかった。

腹一杯。

会計は二人で19,844円也。

ご馳走様でした。
サービスも含め、十二分に満足、で、ある。

 


赤坂四川飯店

千代田区平河町2-5-5 全国旅館会館5F・6F
03-3263-9371

 

 

 

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