断腸亭料理日記2023
4361号
6月19日(月)第一食
さて、月曜日。
鮨、で、ある。
3月以来、
に、なるのか。ちょっと久しぶり。
14時前。
月曜だが、このあたりはごった返している。
入ると、、今日はほぼ一杯。外国人も。
ほぼ一杯だが、一人ぐらいは立てるところがある。
角。
ビール。ここは生。
いつも通り、ホワイトボードを見ながら、
どんどん頼む。三つずつ。
最初は白身といか。
右、いかは、すみいか。
この時期なので、もう大きいもの
なのであろうがプチっとした歯のあたりがよい。
左、生き締め平目。中、鯛。
光物。
鯵、鰯、〆鯖。
〆鯖はかなり脂がのっている。
鯵も鰯も、十分にうまい。
私、にぎり鮨はどの種も好きだが、やはり、青魚、
光物が最も好きである。
ただやはり、プロのもの。
光物はもののよしあし、こしらえ方に尽きる。
魚やで買って、自分で料理したものは、
どうしたって、プロのものには到底及ばない。
ん!。鱸(すずき)がある。
光物がまだ残っているので、
小肌、しまあじと、鱸。
小肌、というのは毎度書いていると思うが、
江戸前鮨でもNo.1である。
今日は皮に一本長い切れ込みを入れているが、
これも美しい。
そして、まっとうな江戸前仕事で〆られたもの。
しまあじはぷりぷりで脂あり。
鱸は、今が旬、と、書いてあった。
初夏から夏そして、晩秋の落ち鱸もうまいか。
池波先生の好物でもあった。
江戸前を代表する鮨種、でもある。
そういえば、最近あまり食べていなかった。
今も東京湾に大量にいるようだが、やはり
あまり、よいものはいない?。
次は、軍艦と変わり種。
左から、ふぐ白子、中、鱧(はも)、右、生しらす。
軍艦巻というのは、元来の江戸前鮨にはなかった。
最初に生まれたのは、小柱あたりか。
本来、江戸前ではにぎらないものでも
愉しいではないか。
ここのものであれば、信用してよさそう。
生しらすは特にうまい。
これも、魚やで生食用と書かれているものでも
やはりどうしてももう一つ。
味噌汁をもらう。
浅利。
出汁感が強く、うまい。
次は、まぐろ。
まぐろ仲卸経営のこの店の看板といってよいだろう。
ヅケと中トロ。
ヅケは中トロのヅケがあることもあったと思うが、
今日は、ないということで赤身のヅケ。
中トロは流石。
この色。
味ももちろん、よし。
おそらく、国産、生、か。
赤身ヅケもうまい。
さて。
そろそろ、腹も一杯。
最後はいつも通り、鉄火巻として、その前に
なにかもう一つ。
貝?。
貝だったら、平貝はあるか?。
あった!。
平貝と、鉄火巻、細巻で。
前にも書いているようなきがするが、個人的な
希望としてはあと数ミリ、厚く切ってもらえると
うれしいのだが。
どうなのであろうか。
この厚みは、意識的なもののような気もするが。
最近、最後の巻物は、鉄火巻になっている。
まあ、かんぴょう巻か、鉄火巻なのだが
かんぴょう巻は巻物のおそらく元祖だと思うので、
そこへ戻る。
で、その次に巻物で生まれたのは、鉄火巻では
ないだろうか。
鉄火巻を最後に食べると、かんぴょう巻よりも
鮨らしい鮨を食べた、という気がしてくる。
なにか、満足度があがる。
ともあれ。
腹一杯。うまかった。
会計は、ちょっと少ないかと思ったが、
いつも通り、4千数百円。
ご馳走様でした。
台東区雷門2-18-12
03-3847-7139
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