断腸亭料理日記2023
さて、ちょいと妙な組み合わせだが
ラーメンとそば、二軒。
4255号
1月9日(月)成人の日 第一食
秋葉原[麺屋武蔵巌虎]
数ある、麺屋武蔵系列の一つ。
巌虎で、イワトラと読ませている。
秋葉原の西側、総武線の高架の南。
昌平坂の通り沿い北側。
住所でいうと外神田一丁目。
前から知っていたが、入ったことはなかった。
駅からも遠く、あまりよい場所でもなかろう。
今日はどんなものかちょいとのぞいてみる気になった。
麺屋武蔵系というのは、御徒町の[武骨]にはよく行くが
味は気に入っている。
秋葉原も成人の日でなかなかの人出。
3時前だが、ほぼ満席のよう。
三角形の店でカウンターだけの狭い店内。
つけ麺が看板のようだが、寒いので貼り紙の
出ていた味噌ラーメンにしてみた。
これ。
チャーシュー、もやし、メンマ、みじん切りの
にんにく。
アップ。
麺は驚き。
ちょい平たい極太麺。
これだけ太い麺というのも珍しかろう。
なぜであろうか。太い麺というのは魅力的である。
スープ。
うーん、なんであろうか、これ。
かなり濃いのだが、どうもエビカニのミソの
出汁ではなかろうか。
味噌といっているが、味噌らしさは抑えている。
ミソなので、ちょいと生ぐささもなくはないが、
クセになる味かもしれぬ。
ここはメニューが頻繁に変わるようなのだが、
この味噌も定番のものではないよう。
実験的、かもしれぬ。
御徒町の[武骨]はほぼメニューは変わって
いないと思うが、ここはちょいとおもしろい
かもしれぬ。
同じ麺屋武蔵でもどういう違いがあるのであろうか。
ともあれ。
ちょいと遠いが、またこよう。
03-3256-0634
千代田区外神田1-3-9 木倉ビル 1F
1月10日(火)第一食
浅草雷門・そば[尾張屋本店]
さて、今日は、そば。
相変らず寒い。
やはり温かいもの。
浅草雷門の[尾張屋本店]。
秋の松茸土瓶蒸し以来。
ちょっと久しぶり。
いや、書いていないだけで、きている、か。
時刻は15時すぎ。
パラパラとあいている。
左壁側、荷風先生の写真の斜め前の二人掛け席が
開いていた。
まあ、なんということもないのだが、そこはかとなく
ラッキーに感じてしまう。
一杯やって、上天そば、で、ある。
肴はなんにしようか。
月見いもだ。
酒はぬる燗一合。
熱燗論争は、いい加減うんざりしたので、
最近はもう最初から、ぬる燗ということにしている。
きた。
酒を猪口についで、まず一口。
月見いもとは、とろろに生玉子の黄身。
わさびともみ海苔。
この色のコントラストが美しい。
また、ちいさなしょうゆ差しがよい。
しょうゆをたらして、よくかき混ぜて、すする。
上天そばもくる。
あえて、酒とずらさないで頼んでいる。
最近、呑みながらそばを手繰るのも気に入っている。
伸びてしまうので、そばだけ先に。
天ぬき状態の特大海老天とつゆ。
とろろも流し込みながら、呑む。
充実。
ご馳走様でした。
台東区浅草1-7-1
03-3845-4500
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