断腸亭料理日記2022
4130号
安部元首相が参院選終盤に凶弾に倒れて
亡くなった。ご冥福をお祈りする。
最後まで、しみじみドラマチックな政治家で
あったと実感する。
私自身、政治、経済どちらも専門家ではないので、
詳細な評価はできない。
感想の範囲は出ないのだが一言書いておきたい。
正直のところ、私は右の安倍さんよりも
リベラルな岸田さんの方が好きである。
それを踏まえても、安部さんはやはり評価して
然るべきであると考える。
それまでの自民党短命政権、第一次安倍内閣後、
下野、民主党政権、東日本大震災。安部政権復帰。
危機的な国情を立て直してくれたといってよいように
思う。
アベノミクスの金融経済上の評価は私にはできないが、
当時を振り返ると、サラリーマンをしていた身からは
なにか未来が明るくなったような記憶がある。
モリカケ、桜を見る会、は言うまでもなく、言語道断。
官邸主導の政治というのは、政治主導を実現し、
長期安定政権に繋がり、功、であったのだろう。
しかし、こういう弊害も出てしまったのは大きな反省であり、
安部氏の覆い難い汚点といってよいと考える。
亡くなって、驚いたのは、二点。
一点は喪失感を訴える人の多さ、献花に訪れる人の多さ。
やはり、国民に人気があったのは紛れもない事実で
あったのであろう。これが長期政権を支えた。
岸田総理は聞く力、を言っているが、安部氏は特に
内政において世論に過去のどの首相よりも敏感であった。
大転換である。野党が騒ぎ出す前に政策を展開することは
随分とあった。氏のセンスであろう。
もう一点は海外からの評価の高さである。
米欧州豪などに加え、ロシア、中国まで、弔意を
示し、称える言葉が贈られた。
地球儀を俯瞰する外交。
これは、我が国に過去あったろうか。
氏のスタンドプレーのようにも見えたが、これが
求められる日本外交の姿ではなかったか。
国民が、日本という国が、どこを目指すべきなのか。
世界からどう見てもらいたいか。
我が国は明治になり、富国強兵、欧米に伍して
一等国になるのが目標であった。その結果の第二次大戦の惨敗。
戦後はただただ、恨みを返すように経済成長だけに
突き進み、バブル崩壊、長い停滞。
目標も失っていた。そして政治の混乱。
安倍政権は内政においては、右に傾いていた側面も
指摘できるが、外交においては、在任中は中国に配慮し
靖国にも行かなかったなど、かなりバランスは取れて
いたように思うのは不思議なほど。
まあ、外交においてどちらかに偏れば、世界で尊敬される
わけもない。
ただ外交でもロシア、北方領土返還はそうとう努力したが、
やはりうまくいかなかった。ただ、繰り返し飽きずに
アプローチする姿からは気概のようなものを感じた。
失点やネガティブなイメージも少なくない。それでも
我が国に多くのものを残してくれた総理であったと考える。
安らかにお眠りいただきたい。
さて、岸田総理。
来年のサミットを広島で開くことになった。
核のない世界を目指し、岸田さんはノーベル平和賞を
目指す?。わからぬが、そのくらい世界で尊敬される
国を目指して然るべきではなかろうか。
より難しい世界情勢ではあるが。
ともあれ、最低限、短命だけは勘弁してほしい。
さて、そんなことで、いつもの飯。
ショートバージョンで。
7月12日(火)第一食
松が谷・中華[福来軒]
どうしたことであろう。
先日の台風後の低気圧の影響なのであろうか。
しばらく、戻り梅雨のようなことになってきた。
ちょうど梅雨の終わりのよう、なのか。
天気があまりよくないのは気が晴れないが、
水不足の帳尻を合わせるようで、まあ、
わるくはないのか。
ということで、今日は歩いて、松が谷の中華[福来軒]
傘を差して。隣のとんかつ[嬉嬉豚]もあり、かと
思ったが、休みであった。
[福来軒]は麻婆豆腐。
街の中華やだが、四川の店。
ここ、丼飯。
麻婆豆腐がちゃんとした四川でうまいので、
食えてしまうのだが、、、。
食べすぎ。
03-3841-3118
台東区松が谷1-4-5
7月15(金)第一食
御徒町・中華[珍萬]
火曜日からずっと雨。
まったく、戻り梅雨。
なにを食べようか考えて、また中華だが
御徒町の[珍萬]。
大塚行きのバス、で、ある。
[珍萬]は世にいう、町中華だが、タンメンが
看板の店。うまい。だが、少し前に、ここの焼きそばが
うまいことを発見した。
焼きそばの季節である。
ここに焼きそばはいくつかあるが、ただ
焼きそば、というものが、これ。
660円也。
太麺。
これがうまい、のである。
なぜか太麺、なのである。
他には見たことがない。
味付けはねぎ油と強くはないが
オイスターソースにしょうゆであろうか。
これが、珍しくはないかもしれぬが、
妙にクセになる。
台東区上野3-28-10
03-3831-8801
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