断腸亭料理日記2021
3934号
9月16日(木)第二食
台湾から八重山方面に台風。
なんだか停滞しているようだが、
既に、九州には影響が出始めている。
列島に横たわる前線を刺激しているよう。
週末には本格的に接近か上陸ともいう。
今日の東京は、曇りがちだが、日も見える。
ちょっと蒸し暑い。
今日は、赤酢の酢飯でシリーズ。
8月に一度見かけて、その後見逃していた、
新いかがあれば、にぎってみたい。
新いかは、毎度書いているが、すみいかの子供。
夏に生まれたばかりの子供。
とにかく柔らかく、この時期だけのもの。
午後も遅くなると、売り切れということも
あるようなので、比較的午後早めに吉池へ。
きたら、あったあった。
熊本産、一杯100円ほど。
意外にお安い。
新いかはいいが、もう一品。
まあ、まぐろでよいか。
ちょっとお安い、めじまぐろの中トロ、
小さめのさく、太平洋、解凍もの。
500円。
めじまぐろといっているのは、くろまぐろの子供。
2割程は安いか。
OK、帰宅。
夜、調理開始。
先に新いか。
名前はすみいかの正式名、甲いか。
熊本産。熊本は、どこであろうか。
有明海か、天草か。
江戸前鮨の大立者なので、もちろん江戸前を
にぎっていた。
今も、東京湾にいることはいるようだが、
獲るほどはいないのか。
これ。
これが新いか。
下足も入れて長さ10cm程度。
これをさばく。
すみいかは、簡単。
下足を引っ張って、腹もろとも抜く。
全部は抜ききれないので、指を突っ込んで
きれいに取る。
やはり、すっと全部きれいに引っ張って取れるのが
よいのである。中で腹や墨袋が壊れると、身に
墨の色やにおいが残ってしまう。
まあ、仕方がない。
取れた。
下足はほんのちょっとだが、湯がいておく。
身の方は甲を取って、えんぺらを取り、
それをきっかけに、皮をむく。
一枚を半分に切っておく。
このあたりで、米を研いで、カタメモードで
スイッチオン。
中トロ。
刺身包丁で、切る。
中トロ部分に赤身部分がちょっとくっついており、
切りずらい。
筋目で身が離れてしまう、のである。
食べごたえがあるように少し厚めに切る。
長さが、新いかよりも長いので長さの違う
にぎりになってしまいそうである。
同じくらいの長さになるようなさくを
買ってくるべきであった。
読みが甘い。
飯が切れたら、8分蒸らし、飯台へ。
鮨酢=赤酢8:穀物酢2、40cc。
手早く混ぜ込む。
ちょっとムラがあるが、まあ、このくらいはよしとしよう。
8分、置く。
この間にわさびをおろす。
さあ、にぎる。
たねにわさびを塗り、手を濡らす。
酢飯を取り成形。種をのせて、もう一度にぎる。
まぐろも。
にぎれた。
にぎれたが、案の定、長さが違ってしまった。
アップ。
しょうゆを上からたらす。
ビールを開けて、口へ。
新いか。
極上に柔らかく、あまい、のであるが、、、
なにか、赤酢の酢飯に負けてしまっている
かもしれない。
新いかは歯にほぼ当たらないくらい、デリケート。
味もデリケート。
それにくらべると、中トロは上々。
めじなので、見た目ほどは、脂は強くない。
ちょうどよい感じ。
まあ、今日は、こんなところで、
満足しなければ、いけないか。
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