断腸亭料理日記2021
3973号
11月16日(火)夜
さて、麻婆豆腐、で、ある。
少し前から麻婆豆腐が食いたかった。
むろん外でも食べるし、定期的に作ってもいる。
ちょっとカレーに近いポジションかもしれぬ。
皆さんはどうであろうか。
きらいな人というのも少ないのではなかろうか。
今日は、いつもと少し変えようと考えた。
むろん、よりうまい麻婆豆腐を作るにはどうしたら
よいか、なのである。
書いている通り、いつも豆チ(豆偏に支)は使っていない。
日本の八丁味噌を代わりにしている。
豆チは麻婆豆腐のレシピには必ず出てきていた。
しかし、豆チというのは、使いにくい。
そもそも豆チというのはなにか。
豆の形が残った八丁味噌。
ただ少しにおいが強い。
豆チは豆の形が残っており、
多少乾燥もしているので、溶けにくい。
そういうものなのかもしれぬが、どうも使いにくい
のである。随分以前に使ってみたが、続かなかった。
今回は豆チを使ってみようかと考えた。
アメ横に捜しに行く。
アメ横ビルの地下である。
東京で一番、エスニックなショッピングモール?。
ここはどこの国?という感じのところ。
あそこへ行けばあるだろう。
しかし、で、ある。
きてみたのだが、豆チ、はない。
近そうな中華調味料はたくさんあるのだが、
豆チそのものは見当たらない。
なにか使えないかと、おもしろいので、
2種ほど買ってみた。
それから豚挽き肉、豆腐、ねぎ、生姜も買って帰宅。
アメ横で買った黄豆醤というもの。
それから豆瓣醤というもの。
店番をしているお兄ちゃんに中国語で値段を
言われてしまった。日本人など買わぬもの、
なのであろう。ちなみにどちらも100円。
高いのか安いのか、よくわからぬが。
黄豆醤というのは、やはり豆を発酵させたもので
麻婆に使ってもよいよう。
豆瓣醤というのは、どうも豆板醤のよう。
豆板醤は日本では四川の唐辛子味噌のことを一般に
指すと思うが、これは四川豆板醤といって別に
売っていた。唐辛子の入らない豆板醤があり
これのよう。
そして、豆チも調べてみた。
すると、まるで知らなかった。
豆チ醤というのが今は出ているよう。
やはり使いにくいので、使いやすい調味ペーストに
してあるもの。
これであれば、中華調味料の大手二社も出しており、
スーパーにもありそう。
再度近くのスーパーに買いに出るとやはりあった。
これ。
ユウキのもの。
ちょっとなめてみるとかなり塩味が強い。
元々の豆チの塩味なのであろう。
作る。
と、いっても、いつもの八丁味噌を豆チ醤に
かえるだけだが。
豆腐は賽の目に切って、湯に入れ弱火にしておく。
にんにくは潰し、生姜をみじん切り。
中華鍋を熱し、炒める。
“四川”豆板醤も。
香りを出して、
豚挽き肉も。
しっかり脂が出るまで。
甜麺醤を入れ、肉によく味を馴染ませる。
ここにお湯、味覇、粉の赤唐辛子、しょうゆ、沙茶醤、
紹興酒、ラー油、そして豆チ醤。豆チ醤はそこそこ
多め。
味見。
豆チ醤はやはり、中華っぽいクセのような
独特の発酵香がある。
ちょいと、砂糖も加えてみる。
いつもは入れないが、これも新工夫。
豆腐を湯からあげて水気を切って、投入。
胡麻油、ねぎみじん切り。
水溶き片栗粉でとろみ付け。
OK。
皿に盛り、花椒をあたり鉢でつぶし、まぶして
出来上がり。
ビールを開けて、食べる。
八丁味噌を豆チ醤にかえたのだが、実は、
味は、いつもと大きくは変わらない、、、。
香りは、先に書いた発酵香が強くなっているが。
なにか拍子抜けするほど。
しかし、中華の調味料というのは、随分と変わっている
ものである。私が知っているレシピは30年ほど前のもの。
豆チそのものなど、今時使う人はいないのか。
考えてみれば、中国という国自体、30年前といえば
ケ小平時代。ウェイボーもファーウェイもなかった。
比べれば隔世の感があろう。
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