断腸亭料理日記2021
3月23日(火)第二食
さて、赤酢の酢飯でにぎりの鮨シリーズ!。
吉池へ。
対面コーナーで、お兄さんが、
こっれは新鮮だよ〜、と。
見ると、鰯。
吉池で、対面コーナーでも単品を声を出して
売る、ということは、珍しい。
よっぽど、か。
他も一回り、まぐろ中とろ、インド洋ミナミマグロ。
にぎりにちょうどよい大きさに切られたもの。470円。
これを取って、鰯に戻ってくる。
石川県能登産6匹、300円。
これは安い。
ものがよいとなれば、間違いなく買い。
帰って夕方。
昼にいつもの[砂場]のミニ親子ともりを
食べたのだが、ちっとも腹が減らない。
米の飯ばかり食べるのも気が引ける。
明日にしようか。
だが、鰯。
丸のままこのまま冷蔵庫に入れておくのは
どう考えてもいけなかろう。
せめて、頭を落とし、腹を出しておかねば。
魚は腹からわるくなる。
一匹は、こんな感じ。
頭を落とし、腹を出す。
なるほど、ものはよさそう。
光物の場合、ちょっとよくないと、はらわたが
もう既に、匂ってくる。
軽く塩をして洗い、袋に入れて、チルドルームへ
入れておく。
翌日、夕方。
数時間前、飯台に水を張っておき、
箍(たが)を絞め、1時間前に水をあけて、
伏せて水を切っておく。
米を洗い、カタメモードでスイッチオン。
鰯を出してみる。
ほんの少し血が出ているが、まあ状態は
わるくはなさそう。
三枚。
脂もありそう。
にぎりの場合、どう切ればよいのか、
いつも悩む。
江戸前にぎりは、種の大きさは酢飯から長くはみ出るほど
大きすぎてはいけない。
適正なバランスであることがにぎり鮨の条件であろう。
魚が大きければゴージャス、とばかり、
大きくするのは、いけないのである。
そんなに魚が食べたければ、刺身で食べればよい。
にぎり鮨はあくまで魚=種と酢飯の一体化した
ハーモニーなのである。
まあ、そんなことなのだが、鰯や鯵の場合
江戸前仕事でも比較的大きく切る鮨やが
多いように思う。
では、どう切れば、、わからない。
あまり芸がないが、真っ直ぐ半分。
まぐろはこんな感じ。
飯が炊けたら8分蒸らし。
飯台に一合取って、赤酢の鮨酢。いつも通り
赤酢:透明な酢(穀物酢)8:2で、40t。
手早く混ぜ込む。
段々、暖かくなってきたので、やりやすい。
寒い頃はすぐに冷え、もたもたしているうちに
水分が飛ばなくなってしまう。
春、秋がやりやすい。
ここでまた8分。
鰯用に生姜、まぐろ用にわさびをおろしておく。
にぎるのは、まあ、ヘタながら安定してきた。
例として前のものを出しておこう。
にぎったら鰯の上におろし生姜をのせる。
出来上がり。
アップ。
ビールを開けて、つまむ。
やはり、昨日のうちに食べておけばよかった
のではあるが、まあ、それなりに食える。
それにしても随分と脂がある。
能登の鰯、なかなかなもの、で、ある。
まあ、そのままにぎっただけだが、
まぐろ中とろは、インドマグロの解凍ものだが、
かなりうまい。
これをもう一回戦にぎって、平らげる。
今日のところは、御の字としよう。
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