断腸亭料理日記2021
3886号
6月30日(水)第一食
ご覧になった方もあるかもしれぬが、TVの
東京のワンタン麺の特集で取り上げられていた。
三ノ輪・ラーメン屋[トイ・ボックス]。
“ラーメン屋”という表記は普通私は使わないのだが
これは、この店自らの名乗りなので、そのまま使う。
有名店?。
いや、超有名店、といってよいのだろう。
ワンタンと聞くと食べてみなければ、いけなかろう。
ラーメンもさることながら、ワンタンは好物。
今はワンタン麺を出すところはだいぶ増えたが、
以前は珍しく、あれば必ず頼んでいたものである。
[トイ・ボックス]私は名前を聞いたことがある程度。
昨日今日できたのではないのではなかろうか。
調べると、開業は2013年で10年近くなる。
三ノ輪というのは、自転車で行けないことはないが
私の住む元浅草からはそこそこ離れている。
日常的にぶらぶらするところではない。
三ノ輪は23区で最も狭い台東区でも北端。
おまけに、というべきか、この店の住所は
昭和通りの西側なので台東区三ノ輪ではなく、
荒川区東日暮里になる。
昼は15時までの営業のよう。
14時頃自転車で出る。
真っ直ぐに左衛門橋通りを北上し、昭和通りに出て
さらに北上。金太郎飴の前を通り、明治通り、
大関横丁交差点。渡って、北へ。
距離はそこそこあるのだが、三ノ輪までは
坂もなく、20分はかからない。
常磐線のガードの直近。
思いがけなく小さな店。
列はないが、入るとこんな時刻でも満席。
TVの影響もあろうが、さすが。
入ったところの券売機で、メインであろう
ワンタン醤油ラーメン、1,000円也を購入。
一度外に出て待つ。
1,000円はちょい高い印象だが、まあ、
ない値段ではないだろう。
すぐに出る人があり、入る。
“く”の字型のカウンター。
その向こうは調理場だが、四畳半もないかろう。
かなり狭い。
ご主人は白髪の短髪に四角い顔。
ちょっと強面(こわもて)の印象。
若い補助一人に、同じく外一人。
やや待って、きた。
ワンタン醤油ラーメン。
ワンタンよりも先に、大きなチャーシューが
目に入る。
この色は、低温調理系か。
メンマも最近増えたが長いもの。
ちょい、余談だが、この長いメンマはなんであろうか。
映(ば)え、以外には意図を考え付かない。
短い一口の方が食べやすかろう。
麺。
平打ちストレート。
ワンタンはちょっと隠れてしまっているが、
向こう側。
これ。
食べてみる。
麺はちょっと柔らかめか。
スープは鶏と水のみ、という。
魚介はおろか野菜なども入れていないということか。
まあ、好みなのであろうが、ちょっと
おもい、もたっとした、感じ。
そして、テーマのワンタン。
ふむふむ、これは、これは!。
なるほど、これはすごいかもしれぬ。
番組ホスト氏も強調していたが、ワンタンというのは
具、ではなく、皮である、と。
私は、具と皮、どちらも否定しないが、
具の方にどうしても注意が行きがちだが、
皮も大いに大切。
食感である。
なめらかで、実際の薄さなのか、わからぬが、
かなり薄く感じる。そして、つるみ。
まさに、そのまま呑み込める。
これは、なかなか他にはないワンタン。
生姜の効いた具もちゃんと存在感があるのだが、
皮は特筆すべき、であろう。
ご馳走様でした。
さて、三ノ輪[トイ・ボックス]。
知らなかったがミシュランピブグルマンであった。
これも昨日今日ではなく、掲載複数年なのであろう。
これを聞いて食べるのと、知らないで食べるのと
多少の違いがあるのかもしれない。
もちろん、ミシュランがすべてではない。
多少の趣味性、偏りは、感じなくもない。
ただ、もちろん無視はできなかろう。
そんなことを含めて、ここのワンタン醤油ラーメン、
どう考えるか。
書いたように、今回の番組テーマのワンタンは
流石の出来栄え。特に皮は他では食べられないもの
であることは間違いない。
ただ、やはりスープ。
ミシュランにはワンタンをフューチャーした
わけではなくラーメンとして掲載されているのだろう。
そういう観点でちょっと厳しくみてもよいだろう。
私の好みとしては、前記のように、もう一つ。
もちろん、標準よりもはるかにうまいが。
ごく近所にあれば通いたい。しかし、ワンタンだけで
自転車をゴキゴキ漕いでここ目指してもう一度きたいか
と聞かれれば、ちょっと考えてしまう。
荒川区東日暮里1-1-3
03-6458-3664
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