断腸亭料理日記2020
5月29日(金)第一食
さて、金曜のランチ。
今週からランチは外を解禁にした。
早く、平時に戻りたいものではある。
そこで、今日は久しぶりに、ご近所の稲荷町のニューウェーブ
中華[白燕(バイエン)]。注目の店。
ご主人は香港、北京、グランドハイアット東京の過門香
などなどで修行をされた方とのこと。
なんでこんなところに、とも思うのだが、
近所に住む者としては、ありがたい。
これは噂通り、新鮮かつ、凄かった。
へ行ったのだが、その後行けなくなってしまった。
稲荷町交差点の手前、清洲橋通り沿いの路地の角。
13時をまわったくらい。
階段を昇って店に入る。
椅子の数を減らしているようだが、
そこそこ入っている様子。
奥のテーブルへ。
ランチメニューは特に変わっていないよう。
麻婆と酢豚にワンタン麺。
お姐さんが、ワンタン麺がおすすめです、とのこと。
じゃあ、食べてみようか。
ここのランチは、この1200円と、さらに2000円と3000円の
ランチコースがある。
また、300円でミニ麻婆、ミニよだれ鶏、餃子、焼売などが
付けられる。
(今日はクーポンのミニ麻婆を付けてもらえた。)
前菜から。
右が鴨肉。
説明によれば、紹興酒の酒粕で漬けたものとのこと。
初めてかもしれぬ。紹興酒も米を原料にした醸造酒、
同じように酒粕が出るのは想像に難くない。
なるほど。
紹興酒の香りもするが、濃厚。
ただ、紹興酒そのものに漬けると、アルコールが
かなり強いと思うが、これはアルコール分は
ほとんど感じられない。
左は蕪とおくらの温野菜、胡麻和えのような、?。
担々麺の練り胡麻+ラー油のような感じか。
そして、前にも書いたが、ここの器。
なかなかよい趣味であると私は思う。
ちょっと横から撮ってみた。
特に右側が私の趣味。
日本酒のお猪口にしてもよいような、ものである。
もしかすると、そんなに高価のものではないかもしれぬ。
だが、よい。センスの問題である。
ワンタン麺がきた。
右の小鉢は、ここ自慢のよだれ鶏のたれ。
後で、味変をしてみてください、とのこと。
基本の魚介スープといっている。
まず、煮干しなどの魚介系ラーメン店で
馴染み深い香りがする。
葉っぱはなんであろう。
ロメインレタスのような。
食べる。
麺はちょっと細目の丸いストレート麺。
ワンタンの皮も黄味がかっている。
玉子が入っているのか。
黒いのは、岩海苔か。磯の香。
スープを飲んでみる。
煮干しのような香りもあるのだが、飲んでみると、
むしろ、蛤かなにかの貝のような。
そして、この白濁はなんであろうか。
まさかとんこつ、ではないのだろうし、、
わからぬ。
見た目は濃厚だが、実際はそんなことはない。
もしかすると、豆乳?。
分析不能。
だが、なんともいえず、うまい。
ワンタンは海老か。
黄色い皮もプリプリ。
ある程度食べて、たれを入れる。
麻辣のたれだが、よく合っている。
スープも全部飲み干す。
メニューにワンタン麺は「名物」とあるので、
このご主人のスペシャリテ的なものなのであろう。
なかなか挑戦的、で、ある。
やぱり元浅草、浅草通り沿いの[稲荷屋]
を思い出した。
あそこのご主人はフレンチ出身で、しょうゆのスープは
まるで透明なコンソメスープようような深い味わいがある。
東京のラーメンはどんどん進化している。
新進気鋭の中華の料理人が東京ラーメン界に
殴り込みをかけた、といような一杯ではなかろうか。
よしまた、ディナーにきてみよう。
たのしみである。
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