断腸亭料理日記2020
6月24日(水)第二食
さて。
大根おろし、で、ある。
これだけでは、ネタにならない?!。
そう。
ネタにしようと思っていたものが使えなかった、
のである。
なにかというと、鯖。
昨日、吉池で生のものを一本、〆鯖にしようと
買ったのである。
一本450円。
やっぱり特売としてあった。
普段は600円ほどはするもの?!。
最近、どうもはずれが、多い。
まあ、こういうこともある。
三枚におろした。
おろした感じは、わるいとは思えなかった。
塩をして、いつもの半割の酢水に漬けて、〆鯖完成。
わさびじょうゆで食べた。
わさびは、生。
あれから、ハナマサにまた置いていたのである。
生わさびはよいのだが、〆鯖が、だめ。
生ぐさい?!。
鮮度であったか?。
だから安かった?。
そんなことで、今日は塩焼き。
塩焼きであれば、さすがに大丈夫であろう。
大根おろしくらいは、つけよう。
新しくなった、ガス台。
上下の火で、自動でも焼ける。
買ってから初めての焼き魚である。
塩をした鯖をセット。
オート、切り身、標準でセット。
すると、7〜8分であったか。
まったく自動で、これだけの焼き上がり。
たいしたもんである。
大根は、半分のものを買ってきた。
今は、北海道のもののよう。
たっぷりおろした。
アップ。
まあ、鯖の塩焼きは、食べられた。
大根おろし、好物といってもよいだろう。
やはり、おろすのが手間の上、大根はおろし以外はハードルが高く、
余らせたくないのでそうそう買わないが、あれば週一回でも食べたい。
今日のように焼き魚、塩焼きであればやっぱり
大根おろしはつけたい。
秋刀魚であれば、皆さんも必要不可欠であろう。
やはり、脂ののった魚の塩焼きには、大根おろし、で、ある。
大根おろし。
世界中では、ほぼ日本だけの食い物であろう。
大根がそもそも、食べる地域は聞かない。
大根餅など、かろうじて、中国台湾で食べるくらいか。
日本では、大根おろしは、かなりあたり前で辛味大根など
特殊なものをのぞけば、グルメな食い物でもないので、
あまり調べても情報がない。
歴史はというと大根をおろして食べるようになったのは、
室町あたりと考えられているようである。
では、地域差があるのか?。
これもよくわからないが、多少ありそうである。
学生の頃、新潟の最北部、今は村上市になっている山北町で
民俗学のフィールドワークのために数か月住み込んだことがある。
あのあたりでは、大根おろしといえば、甘酢で、
ほぼ酢の物の扱いであった。
ちょいと、調べると、九州でも、甘酢、ぽん酢しょうゆ味の
おろしが一般的のようである。
東京では、伝統的にはあまりなかったものだと思う。
おろし蕎麦というものもある。
東京では、そばつゆにおろしを入れるが、
おろし、または、大根のしぼり汁のみで食べる、
というのも福井他、いくつかの地域で存在する。
食べない地域はあるのか。
これも、ほぼ情報はない。
ただ、沖縄でもずく酢などと食べるようであるし、
食べない地域はおそらく、ないのではなかろうか。
そんななかで、東京の大根おろし。
濃口しょうゆオンリーであるが、江戸人・東京人は
大根おろし好きであったのではなかろうか。
まあ、あまり断定的なことはいえないが、
大井町生まれ育ちの私の父、祖父ともに大好きであった。
普段の食卓にもあったし、
焼き餅にからみ餅といって、
おろししょうゆで食べるものが好きであった。
また、池波レシピだが、先生の作品「その男」に吉原の名物として「浦里」
というものが出てくる。
これは、おろしに、梅肉、かつ節、もみ海苔、しょうゆで
和えて食べる。
飯のおかず、酒の肴でもよい。
これなどは、まあ、日本全国、どこにあっても不思議ではない
かもしれぬが、私は、江戸・東京っぽい、と思う。
簡単で、濃口しょうゆによく合う。
これだけで、飯も食えるし、酒も呑める。
玉子かけご飯もよいが、私は、飯におろしとしょうゆだけ
ぶっかけて食える。
主役には絶対になれないが、いつも隣にいる安心できる
奴である。
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