断腸亭料理日記2018

連休いろいろ その4

引き続き連休。

5/1。

吉池で生のカジキの切り身とうなぎの倶利伽羅焼きの串を
買ってきた。
カジキの方は、しょうゆにつけて、冷蔵庫へ。

倶利伽羅焼き。クリカラと読む。

倶利伽羅というのは、ちょいと妙な名前である。
由来をご存知であろうか。

石川県と富山県の間の倶利伽羅峠。
木曽義仲と平家が戦った、倶利伽羅峠の戦いが有名である。
これは峠のそばに、倶利伽羅不動というお寺があるから。

クリカラモンモン、という言葉も聞いたことが
あると思う。ヤの字の方などが入れている彫り物。

倶利伽羅というのは、そもそもは不動明王の化身で龍の姿をしている。
倶利伽羅不動寺は、このお不動様を本尊にしたお寺である。

この龍が剣に巻き付いた姿が一般によく描かれている。
倶利伽羅紋々は、これを彫り物にしたもの。
桜吹雪だの、唐獅子牡丹だの、数々ある彫り物のモチーフの
中でも代表的なものといってよいのであろう。

この剣に龍が巻き付いた姿に似ているので、倶利伽羅焼き。

さて、どうやって作るのか。

うなぎ蒲焼の作り方を踏襲すると、白焼き→蒸し→たれ焼き、
となる。もちろん、これは東京風の蒲焼。
以前作った時には、白焼きをしなかった。
今日は正しく(?)やってみようか。

白焼きが先だが、ともかくも炭を熾さねばならない。
火熾しに炭を入れ、ガスで熱くし、ベランダの七輪に。

この七輪は、秋刀魚用の横長のもので、その半分だけを
使う。

まずは白焼き。

串をのせ、焼く。

こんなものでよろしいか。
焼いていても、あまり脂は落ちない。
今一つ、脂ののっていないものか。

ここから、蒸す。
蒸し器に皿にのせて入れる。脂が落ちてもよいように
割り箸で浮かせておく。

この蒸す時間は、蒲焼に合わせて、20分ほど。

OK。

たれ焼き。

たれは、拙亭にある二種類のたれ、例の穴子の煮汁を煮詰めた甘いたれか、
焼鳥のたれか、迷ったのだが、相性は焼鳥の方がよさそうなので
焼鳥用のたれにしてみた。

よい色になってきた。
香りも香ばしい。

山椒を振って食べる。

やはり脂ののりはもう一つだが、なかなかうまい。
だがまあ、珍味の域は出ないかもしれぬが。

ただ、やっぱりこれが一本原価で¥300はいかにも
高かろう。
むろん、外で蒲焼を食べても高い。
早くうなぎの完全養殖が実現されてほしいものである。

5月2日(水)

カレンダー通りであれば、平日だが休みにした。
朝イチで整形外科に通院。

痛みの度合いを10段階に分けると、などという
聞き方を最近するようになっている。
強い痛み止めを飲んでいるだけではあるが、
確かに、一時最も痛かった頃は、激痛で10mも歩けなかったが
その頃に比べるとかなりよくなってはいる。
最も痛かった頃を10とすると、3ぐらい。
だが痛み止めを飲むぐらいで、これといった治療法は
ないようなのである。

帰宅し、昨日のカジキ。

一日しょうゆ漬けにしてしまったので、ちょっと
漬かりすぎ。

小麦粉を両面振って、バタヤキ。

焦げ目をつけて、ひっくり返して。

出来上がり。

内儀(かみ)さんが作った、マカロニサラダを
添えてみた。
やはり、ちょいと漬かりすぎではあるが、
十分、うまくできた。

さて、その夜。

昨日、倶利伽羅やらカジキと一緒に買ってきた
ホタルイカ。

ねぎぬたにしてみた。

ご飯に、つゆは鶏ガラスープにしょうゆで味付けをしたもの。
それに、先日の奈良漬け。

ぬたの味噌は、ホタルイカについていた、
からし酢味噌。
ぬたの酢味噌は最近は、例の江戸甘味噌を使っているが
ホタルイカには、この関西風の白味噌のからし酢味噌が
合うように思う。


連休いろいろ、ここまでで終了。




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