断腸亭料理日記2018
2月24日(土)第二食
なにかのTVを視ていたら、北海道の豚丼を
やっていた。
うまそうである。
作ろうか。
午後。
自転車で近所を3時間ほど探索。
防寒はしているが天気もよく、気持ちがよい。
豚丼、豚丼、、、。
出ている間に、内儀(かみ)さんにご飯を
炊いておいてもらうように頼む。
豚丼。
豚丼というのは、甘辛のたれで焼いた豚肉を
のせている丼でよいのか。
豚丼?。
いや、待てよ。
この前の牛肉がまだある。
牛肉でやろうか。
焼いた牛肉をのせる。
牛肉だとなんになるのか。
牛丼ではないし、焼肉丼、かな。
ちょうど、家に帰る頃、炊きあがっているとよい。
時刻を見計らって、帰宅。
前に自分で豚丼らしきものを作ったレシピを調べる。
そうそう、白髪ねぎ。
これは見栄えもあるが、脂っこい丼なので、
薬味として必須であろう。
長ねぎの白い部分を半割にして、ほぐし、
平(たいら)にする。
これを細く切る。
真ん中の芯の部分は使えないが、これできれいな
白髪ねぎができる。
切ったら水に漬けておく。
たれ、で、ある。
豚であれば、ちょっと甘めの生姜焼きのたれで
よいかもしれぬが、牛肉だとどうであろうか。
牛の場合、にんにくが頭に浮かぶ。
できたら焦がしたもの、焦がしにんにく?。
たれに入れてしまうと、焦がすのは難しい。
別に焦がしたものを用意しなければいけないか。
これはちょいと面倒、で、ある。
ねぎ、なんというものもある。
ラーメンやで使ったりすると思うが、
ねぎ油。
ねぎを油で揚げて、香りを付けたもの。
これも香ばしそう。
こんなものを加えるとよさそうであるが、、、。
よし、どうなるかわからぬが、みんなたれに
入れてしまおうか。
生姜、にんにく。
これはおろす。
ねぎはみじん切り。
しょうゆ、酒、でよいか。
気持ち、砂糖。
ここに、おろした生姜と、にんにく、ねぎみじん切りを
合わせておく。
肉を焼く。
“牛ぬき”につかった薄いスライスと、ちょっと厚めの
切り落としのようなものもあったので厚い方から焼く。
火が通ったら、薄いスライス。
火を通して、ざっと、用意したたれを全部投入。
軽く煮詰めて、出来上がり。
ご飯は炊きたて。
丼に盛って、肉をのせ、たれも掛けまわす。
てっぺんに白髪ねぎをあしらう。
こんなもの、だれがどう作っても、
まずいものはできなかろう。
生姜、にんにく、ねぎが主張とすれば、どれも
同じ程度。
まあ、バランスが取れた味にはなったか。
結局、丼の味をまとめているのは濃口しょうゆの味で
あることに改めて気が付く。
うな丼、天丼、親子、いわゆる牛丼、などなど、
すべて濃口しょうゆの味。
白い飯との相性も抜群なのである。
最近、焼肉などでも“塩だれ”なんというのも
出てきているが、なにが入っているのかわからぬが、
どうしても人工的な感じがして仕方がない。
濃口しょうゆには、こういう人工的なものはもちろん
感じないし、昨日今日できた塩だれなど遥かに及ばない
完成度があるのであろう。
しょうゆなのかでも最もアミノ酸の量が多く、旨みが深い。
こんな調味料は世界で探しても他にはなかろう。
濃口しょうゆは江戸中期、野田、銚子方面で生まれた。
以来、江戸の味のベースになっていったわけである。
東京で育った私にとっては、まさに故郷の味
といってよい。
濃口しょうゆを掛けると、皆同じ味になる、
という負い目があって、多少複雑な思いもなくはないが、
それでもなにものにも代えられない。
改めて、そんなことを考えた。
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