断腸亭料理日記2017
今回も合わせ技で一本。
3月9日(木)昼
午前中、日本橋。
昼飯、で、ある。
この前一度書いているが“町中華”の[大勝軒]。
あそこにしよう。実によいところをみつけた。
お昼にはちょっと早い11時半すぎ、店に入る。
だが既に、ほぼ満席。
やはりなかなかの人気、で、ある。
相席で座る。
半チャーハンとラーメンのセット。
セットものは他にもあるし、
他のメニューも随分あるのだが、やっぱりこれを
頼んでしまう。
かなり、うまかった。
他の人の注文を聞いていると、このセットも多いが
中華丼やら、他のものを頼んでいる人もいる。
きた。
錦糸玉子ののった半チャーハンと、
ハムとチャーシューの入った、ラーメン。
麺とご飯のセットの場合、すべからく麺から食べる。
むろん、伸びてしまうから。
細めの麺にしょうゆ味のスープ。
まったくオーソドックス。
やはりここ、スープがうまい、のである。
町の中華やでも、やはり、どこもうまいかといえば、
そうでもなかった。
スープが最も顕著かもしれぬ。
ラーメンなどのスープがうまいところは、他の
炒め物なども総じてうまい。
立地、街の浮き沈み、ということもあろうが、
“町中華”うまいところが生き残っている
ということではあるまいか。
店構えも古く、店内も狭く、目玉メニューもない、
流行りのパクチー入れますか的なものでもない、
町の中華や。それ以上でも以下でもない。
だが、うまい。
お客は鈴なり。
代替わりなどの都合で閉めてしまった例もあるとは
思われる。しかし、うまいものを出していれば、
時代が変わっても、お客はくる。
結局、淘汰されて、今も残っていて、こうしてメディアに
取り上げられたりしているところは、もともと、
うまかったところ、ということかもしれぬ。
やはり、数は減っても東京のうまい“町中華”は
決して滅びない。
そういうことではなかろうか。
なぜなら私達は、なんの変哲もないが、うまいしょうゆ味の
ラーメンやチャーハンを時折とてつもなく、
食べたくなるから。
3月11日(土)夜
金土と箱根で会社の合宿。
土曜日午後、小田原まで降りてくる。
小田原駅から新幹線に乗る前に、
駅弁[大船軒]の小鯵寿司を買う。
値段は1,000円ちょい。
駅弁としては、高い。
[大船軒]の小鯵寿司というのは、東京でも
買えるのであろうが、こちら方面の駅にくると
よく見かけるので、つい買ってしまう。
好物である。
帰宅して、夜には少し間があるが、食べよう。
開けるとこんな感じ。
昔は文字通り、もっと小さな小鯵であったような
気がするが、小鯵というには少し大きいものの
切り身の押し寿司。
押してあるのであろうが、長いものを切った
いわゆる押し寿司ではなく、
最初からにぎり鮨ほどの大きさの酢飯にのっている。
上と下に一つずつ入っているのは酢漬けの赤紫蘇で
酢飯を巻いたもの。
これも以前は入っていなかったような気がする。
鯵の〆具合はかなり強め。
これは以前と同じ程度か。
初めて食べた時には、かなり酸っぱいと感じたものである。
柿の葉鮨や富山のます寿司なども同じだが、魚の押し寿司は駅弁などにも
多くなっており、どれも好物、で、見れば買いたくなる。
[大船軒]は明治31年の創業。
今復刻版がJR東日本の新幹線社内の駅弁で売られているが、
ここが売り出した最初の駅弁は、ハムのサンドイッチであった。
順番が逆のようだがこの小鯵寿司はその後の発売のよう。
東京近郊というのは、あたり前だが駅弁らしい駅弁はほぼなく、
この大船駅[大船軒]の小鯵寿司が唯一ではなかろうか。
(いや、千葉方面にもあったか。
だが、あまり知られてはいないといってよろしかろう。)
ともあれ、希少な銘駅弁といってよいだろう。
日本橋・大勝軒
03-3241-2551
中央区日本橋本町1-3-3
追記
この記事、大船軒のものでなく、小田原駅の「東華軒」という別のものでした。
お詫びして訂正いたします。
それにしても、近いところで似たようなものがあるもんですね。m(__)m?
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