断腸亭料理日記2017
さて。
暮れも押し詰まって、28日となった。
私も例年通り、今日が仕事納め。
年始は5日から。
曜日の関係でぴったり七日間。
休み中のこの日記の更新はどうしようか、
まだ決めていないが、今日は食い物のことに限らず、
今年1年を振り返ってみたい。
皆様のこの1年はどんなものであられたろうか。
世間的には、多少景気もよくなっているのか。
日産、神戸製鋼などの偽装問題はあるが、
経済はまあ、おおむね、よし、か。
ただAIやら電気自動車など、世界に出遅感がある
先端分野もあるのが少し心配。
国際的には、米国のトランプ大統領、北朝鮮など
あって、落ち着かない。
日本の外交というのは、米国追従。
本当の立ち位置はどこにあるのか、というのが、古くて
新しい問題ではある。我が国の国益を守るでもよいし、
あるいはまた、世界でどんな地位を目指したいのか。
このあたりが戦後の我が国で国民の総意のようなものが
できていないままきているのが本当の原因であろう。
本音をいえば、一般国民にはそんなことどっちでもよい、
ということではあろう。だから総意など生まれない。
またそれで済んできたから。また、リーダーもそういうことを
いってこなかった。これに対して、やはり安倍総理は
なにか言い始めている。新しいタイプの戦後の総理と
いってよろしかろう。
そして今、なんとなくこれを国民も支持している。
ただ、この12月に入って、米国がイスラエルの首都を
エルサレムとして認めることに対する国連の反対決議に
我が国は賛成したということ。まあ、あたり前といえば
あたり前の判断であるが、多少安心をした。
(英仏を含め、米国以外の常任理事国はすべて
反対。カナダは棄権、韓国は反対。)
我が国はどこを目指すのか、やはり皆が考えていかなくては
いけないように思う。
一方で、国内政治。安部長期政権のモリカケ問題が表面化し、
小池都知事の大芝居で野党再編、すわ政権交代かと思われる
局面もあったが、小池氏は自滅。大山鳴動して鼠一匹、
野党が滅茶苦茶になっただけ。いや、そうでもないか、
安部ちゃんも多少おとなしくなった?わからぬが。
ただ、国民の総意としては、安倍政権の評価は低くなく
安定した世の中を続けてもらいたい、ということ
なのであろう。
20年のオリンピックという目標があり、とりあえず
そこまでは、なんとか走れるということか。
(むしろ心配はその後か。)
次に、身近なところ。
今年の街の変化というのか、状況で
気が付くのは、外国人観光客の増加、定着は
特筆すべき一つであろう。また、これは東京に限らなかろう。
経済効果もあれば、文化の理解、我が国に親しみを
持ってもらえる世界の人々を多く作ることは、
国益にかなうことはいうまでもない。
多くの外国人に日本にきてもらえるのは、とにもかくにも
ありがたいことである。
リピーターも少なくないのか。
大きなキャスターを持って満員電車に乗ってくるのも、
もう慣れてきた。
買い物からコト消費へなどといわれてもいる。
また夜遅いエンターテイメントが少ないなどとも
いわれている。(日本人は基本早寝なのである。)
ただ、フランスやイタリアなどと比べれば
まだまだ観光客数は見劣りをしているのであろう。
より快適にすごしてもらえる努力は続けなければ
いけない。
もう1点。団塊世代の方々のこと。
60後半から70台。アラセブン?。特にその男性。
東京のそこここで目につくように思われた。
時間があってか、普段いかない盛り場やスーパー、
私の行動範囲でもユニクロ、吉池、ハナマサ、、その他、
物慣れない様子でいる。
また、人数の多いこの世代の特徴であろうが、
グループでいることも多い。
昼間からではさすがにないが、プロントなどでも
夕方明るいうちから5〜6人程度のグループで呑んでいる姿も。
ご当人達は自分たちの金で、自分たちの好きなようにして
なにがわるい、というお気持ちもあろう。
もちろん、人に迷惑をかけなければ、ということ。
意識はほぼされていないのであろうが、物慣れないところだと、
やはり、多少周辺の流れを止めてしまっていることもある。
一方で取り巻く我々も、先の外国人も含めて、普段そこにいない
人々に対して、寛容にならなければいけない。
まあ、お互い慣れの問題ではあろうが。
また、私などもあと10年もすれば、確実にそちら側に入る。
我がこととして若い人々に迷惑をかけないような
年寄にならねば、と自戒。
ちょっと個人的におもしろかったのが、
相撲界の日馬富士騒ぎ。
まあ、おもしろいというと不謹慎になるのかもしれぬが。
白鵬も、かなりわかっていないことを図らずも
露呈してしまった。本人は大横綱のつもりであったのだろうが。
貴乃花は貴乃花で、気持ちはわからなくはないが、いかんせん、
この世界だけで生きてきたので世間のルールというものには疎い。
理事という組織人としていくらなんでもありえない対応。
(今日、処分が決まったようだが。)
いやならば、シンパを引き連れて独立するべきであろう。
いいのである。伝統の世界でも、歌舞伎界にしても
落語界だって、古くから集まったり分かれたり、
脱退その他色々の繰り返しであった。
相撲だって、所詮興行の世界である。
神聖にして侵すべからざる国技の世界、とまで特別に思う必要は
ない。文科省管轄の公益財団法人など返上しても
よいのである。(でなければ相撲興行は成り立たぬのか?。)
また、ここへきてやはりスポーツではない、ということも
図らずも明らかになっている。
先の白鵬にも処分とともに、張り手、かちあげなど、
横綱の品位に欠けるとのことで、注意があったようにある。
横綱は横綱相撲を取らなければいけない、と。
つまり下位の力士と横綱だけルールが違うのである。
これなど典型的。相撲はスポーツではないのである。
白鵬などやはり薄々知ってはいたが、強くて、勝ったものが
一番偉い、誰も文句は言えないだろうと思っていただろう。
我が国ではそうではないのである。
最上位のものは手段を選ばずに勝っても決して
褒めてはもらえないのである。
品位などという言葉を持ち出して、違うルールが適用されてしまう。
おそらく白鵬は理解できていないか、納得できていないはずである。
武道なのかどうかわからぬが、相撲は少なくとも我が国の
文化の中にあることは逃れられないのである。
こうなるとやはり、白鵬率いるモンゴル派、貴乃花率いる
改革派でそれぞれ脱退、新協会を旗揚げ。
モンゴル派はウランバートルのモンゴル場所を本拠にする。
そして交流戦でもたまにやる。
おもしろいではないか。
興行の世界。スポンサーがついて成功すれば
これでもなんら問題はないのではなかろうか。
なんだか年の瀬放談のようになってしまった。
この稿つづくかつづかぬかわからぬが、今日はお仕舞。
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