断腸亭料理日記2017
8月9日(火)朝
さて。
またまた、なのであるが、
五反田の路麺、讃岐うどん[おにやんま]。
先日の、おろしとぶっかけの件、で、ある。
冷たいメニューには、ぶっかけとおろしに分かれている。
ぶっかけは、冷たいつゆのぶっかけ。
おろしの方はおろしがのるが、つゆはなしで、
自分でしょうゆをかけて食べる。
そして、ぶっかけの方にはおろしはない。
おろしの単品もないので、ぶっかけには、どうしても
おろしは入れられない仕組みになっている。
(それで、私の希望のぶっかけ+おろしは実現できない。)
と、まあ、前回までにはここまで。
こういうルールはこの店だけのことなのか、
讃岐では普通のこと、あるいは常識なのか、、、。
これは私は知識はないのだが。
ともあれ。
こんなこの店のルールをちゃんと理解するのに、
随分と時間がかかっているのだが、これには理由がある。
まあ、(冷やしが食べたくなる頃に)さほど頻繁に寄っていない
というのが一つ。
もう一つは、食券の券売機の前でじっくり検討ができない
のである。
これはなぜか。
かなりの確率で、前にも人がおり、後ろにも人がいるから。
いつもかなり慌てて、メニューを決めて
ボタンを押さざるを得ないからなのである。
そんなことで、今日はおろし、と決めて
朝、この店の券売機の前に立った。
ん!。
またまた、悩ましい問題が浮上。
おろしはよいが、他になにを入れようか。
このことである。
またまた、後ろには人。
ここの名物の鶏天、、、、鶏天、、、、と
思ったが、なぜか見つからない。
これも例によって、この店の不思議なルールか?、、
あ、あ、ぁ〜〜、ままよ、、
目に入った「肉おろし醤油」のボタンを押す。
肉は、肉うどんであろう。
¥530也。
(後で、ゆっくり券売機を見ると、鶏天はちゃんと、上部の
おすすめの、それも大きなボタンになっていたのである。
やはり、慌てていると、目に入らないのである。)
朝は、いつも同じシフトなのか、この前と同じスキンヘッドの
お兄さん。年は30ちょいか。
スキンヘッドといっても強面(こわもて)というのではなく、
ガタイもそれほどよい、という感じでもなく、背もどちらかといえば
低い。職人タイプとでもいえばよいか。
いつもながら、この時刻一人で大忙し。
ちょっと待って、きた。
「肉おろし」
これを仕上げているお兄さんの手元を見ていたら、
仕上げに、半部に切ったすだちを絞っていた。
ここにも入っているのに、で、ある。
そして、また、肉が多い。
さすが[おにやんま]。
ラーメン二郎とまではいかぬが、間違いなく
大阪などで食べたことのある、路麺の肉うどんよりも
随分と多いであろう。
入っているすだちをさらに絞り、しょうゆを掛けまわし、
全体をかき混ぜて、食べる。
この肉は、むろん、牛肉。
(東日本は肉といえば、まず豚になるが、関西はご存知のように牛。)
肉の味付けは薄めだが、ちょいと甘くてうまい。
食べているうちに、気が付いてきた。
これ、おろし醤油というメニュー名になっているが、
おろしと自らかけるしょうゆ、これに加えて
一個まるまる絞った、すだち果汁。
この三種のミックスがすなわち、つゆということになる。
これで十分なのである。
出汁(だし)で調味されたつゆをぶっかけたのが
ぶっかけ、なのであるが、このつゆよりも、うまい、
のではないか、と思うくらい。
なるほど〜。
そうなのか。
きっとそうに違いない。
大根おろし+すだち果汁+しょうゆ、で、
立派なつゆなのである。
私のような蕎麦食文化圏で育った者には
まったく、理解の範囲外であった。
蕎麦の場合、冷たいざるの場合は、東京の場合、
しょうゆも出汁も濃いつゆで食べる。
そうである、思い出した。
東京ではそう主たる食べ方ではないが、冷たいそばを
大根おろしのしぼり汁で食べる、というものもあるにはあるか。
ともあれ。
ここでは「大根おろし+すだち果汁+しょうゆ」の組み合わせ。
これに多大な意味があるわけである。
そうか。
わかった。
それで大根おろしだけ、分けて、ぶっかけに入れるというのは
あり得ない、ということか。
理由はわかったが、おもしろいもんである。
おにやんま
品川区西五反田1-6-3
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