断腸亭料理日記2016
6月28日(火)夜
さて、火曜日。
今日は、ビッグサイトからの帰り道。
ちょいと早いので、どっかに寄ろう。
帰り道はゆりかもで豊洲まで、
豊洲から有楽町線で一駅、月島。
大江戸線に乗り換えて、新御徒町。
このルートだと、門仲(モンナカ、門前仲町)で降りて
[魚三]。
ちょっと早いといっても、もう6時近く。
だがまあ、一人くらいは入れるか。
いや、、。
待て。
あそこはかなり覇気が必要。
森下まで行って、蕎麦[京金]でおろしそば。
これもいい。
いや、だとしたら、やきとん[山利喜]。
意外に、あそこは一人でもいいのである。
煮込みに玉子。
あれは最高である。
この季節でも。
決めた。
門仲をすぎて、清澄白河。
森下で降りて、トントントンと階段を上がって
地上に出てきた。
出てきたところは森下の交差点。
清澄通りと新大橋通り、である。
この交差点の四つの角には四本の火消しの
纏(まとい)が立っている。
横断歩道を渡って少し行った左側、
桜鍋の[みの家]よりは手前。
大きな赤い提灯。
江戸文字で“にこみ”と大書してある。
入るとすぐに階段。
トントンと上がると、いらっしませ、と、
おかあさんが顔を出す。
一人、という。
おかあさん、ちょと考えて、
二階のカウンター。
二階へ、お二階カウンターお一人様ぁ〜。
上から、はぁ〜い、と声。
また、トントンと上がる。
二階はまだお客なし。
煮込みの鍋の前のカウンターに掛ける。
座って、チューハイレモン。
そして、ニコタマ、ガーリックトースト付き。
ここへきたら、これしかあるまい。
煮込み+玉子。これにつゆをつけて食べる、
ガーリックトースト。
これだけで帰ってもいいくらい。
まさか、帰らないが。
やきとんも頼まねば。
注文は二本ずつなので、レバとつくねにあたる
軟骨たたきを、たれで。
とりあえず、これで。
チューハイレモン。
キンミヤのグラス。
ガブッと、呑む。
うまいね〜。
お通しは切り干し大根、なのだが
ちょっとかわった、酢の物。
ニコタマもすぐにくる。
前に気が付いたのだが、ここに煮込みのモツは
脂の多い、マルチョウが多めに入っている。
味付け、つゆもうまいが、この脂も
ポイント、である。
[山利喜]といえばこの煮込みであるが、
小洒落たり、奇を衒ったりしているのではなく
どっしりとした、うまい煮込み。
やきとん。
レバ。
これもまた、うまい。
ベットリとあまい、ちょうどみたらしだんごくらいの
濃さであろうか。
これに添えられている溶きがらしを
ちょいとつけて、食べる。
このコンビネーションが絶妙。
軟骨たたきもふんわりとして、うまい。
チューハイ二杯。
きょうはこれで、お勘定。
大江戸線に乗って帰宅。
今日は、これも。
森下といえば、もう一つ。
カレーパン発祥の店という[カトレア]で
[山利喜]に入る前に買っていたのであった。
まだほんのり温かい。
森下フルコース、である。
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