断腸亭料理日記2016

日本橋・吉野鮨

1月28日(木)昼

昼前、日本橋。

オフィスへ戻るのだが、昼は日本橋で食べていこう。

なにがよかろう。

[利休庵]で納豆そばもよいのだが、
あれは意外に量がある。

ここのところ食べすぎ気味。

同じそばだが、路麺[そばよし]もあるが、もう少し満足感がほしいか、

橋を渡って[たいめいけん]も量はあるし。

ん、そうだ!。。

昼には行ったことがないが[吉野鮨]で一人前を食べようか。

室町側からテクテク歩いて、日本橋を渡る。

天気もよく、今日は比較的暖かい。

[吉野鮨]は高島屋裏の先。

コレド、日本橋交差点を越えて、高島屋。

店の中を通って、向こう側に出る。
通り沿いに左。
右に曲がって[吉野鮨]。

12時少し前。

暖簾を分けて、硝子格子を開ける。

テーブルが一つ、
カウンターはマダム二人組が別々に
二組で、計三組。
高島屋への買い物のついでであろうか。

ビールの小瓶なんぞを呑まれている方もいる。

一人といって、示されたカウンターの角に
座る。

界隈のサラリーマンもくるのだろうが
まだ気持ち早い。

せっかくなので一人前でも
一番いいのを食べようか。3,000円也。

頼む。

いつも夜にくると、カウンターのこの角のつけ場には、
若旦那が立っているが今は姿が見えない。

いつも昼間はいないのか、
今日だけなのか。

お茶がきて、待つ。

きた。


左上から、すみいか。
トロ、赤身、白身に、いくら。

下が巻物、かっぱ、鉄火、もう一つはなんだろう。

左からさいまき海老、もう一つ白身、鯵、右は平貝か
ほたてか。

どれもにきりが塗られているので
そのままつまむ。

毎度書いているが、ここはトロ発祥の店と
いわれている。大正時代のこと。
三井に勤めるお客さんがマグロの脂身を好んで頼み、
トロっとしているので、トロ。

夜くると頼まないが、うまい。

ついでだが、赤身もまっとうにうまい。

二種ある白身は片方、下がおそらく鯛の昆布〆。
もう一つは平目のよう。

白っぽい巻物は、、鰯巻であったか、、
忘れてしまった、、。

海老は夜のものと同じであろうが、みずみずしく
あまみがあり、うまい。

むろん、この店で生を茹でているのであろう。
こうでなくてはいけない。

ある程度食べると、残りの二つ。


穴子と玉子焼き。

穴子は温めてあり、ほかほか。

玉子も夜は私は食べないが、
正しい、江戸前の玉子焼き。

いわゆる出汁巻の厚いものではなく、
すり身などを入れた薄焼きである。

ご馳走様でした。

勘定をして出る。

基本、夜も昼も種も値段も同じなのであろう。

一番安い一人前は1,500円からある。

肩肘張らず、まっとうな江戸前仕事の鮨をにぎる。

明治12年創業。
「たかがすし屋、されど鮨屋」というのが
この店のコピーだが、まったくその通り。

昼も夜も、よい鮨やである。






中央区日本橋3-8-11
03-3274-3001

 


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