断腸亭料理日記2016
12月5日(月)夜
月曜日。
栃木からスペーシアで浅草へ帰ってくる。
毎度のことながら、道々、なにを食べようか考えてきた。
先日“町中華”として書いた[ぼたん] 。
東武浅草駅の北口ガードの脇。
今までに都合二回きている。
一回目は、中華やなのに、なぜかオムライスで
二回目は、半麻婆丼とラーメンのセット。
先日、同じく“町中華”として書いている
オフィス近くの五反田駅前[亜細亜]で、
天津と広東を間違えて頼む、ということがあった。
広東は肉野菜炒めのあんかけ。
天津は玉子焼きのあんかけ(いわゆるかに玉)。
かに玉の方が食べたかったのに
広東といってしまったわけだが、
運ばれた時のショックは大きかったわけである。
リベンジというほどのこともないが、
今度こそ天津を食べよう、と考えた。
さて、なんだかアヤシイ名前だが、
そもそも、広東、天津というのは、なんであろうか。
まず広東の方。
広東料理というのはある。
中国料理の代名詞といてもよいのだろう。
文字通り広東省の料理で香港、広州などが含まれる。
焼売、雲呑、など飲茶は広東料理である。
肉野菜炒めにとろみをつけたものを汁麺にのせたもの
というのは、特段変わったものではないので、おそらく
香港にも広州にもあるのであろう。
ただ、そういうものを広東麺と呼んだのは日本の
中華料理店なのであろう。
天津の方。
こちらはもっとアヤシイ。
天津料理という名前の料理はおそらく存在しない。
天津市は北京市の隣の沿岸都市。
日本でいっている「かに玉」は中国料理では
芙蓉蟹(ふようはい)で、蟹が入らない中華風
玉子焼きは芙蓉蛋(ふようたん)というよう。
これは料理とすれば、上海料理、とのこと。
天津と上海は随分と離れており、まあ関係はあまり
ないのではなかろうか。
なぜ、玉子焼きが天津になったのか、説はあるようだが、
明解なことはわからないようである。
とにもかくにも、天津にしても広東にしても
理由は結局不明のままだが、日本で生まれた名前であることは
間違いなかろう。
さて。
18時台の[ぼたん]。
にぎわっている。
呑んでいる人、家族で、二人三人で夕食といったグループ。
カウンターの一番奥に掛ける。
瓶ビールをもらって天津丼。
あ、焼売ももらおうか。¥400。
お姐さんに天津丼はちょっと待ってもらって
焼売を先にしてもらう。
焼売を待って、ビールは一杯だけ呑んで、我慢。
きた、焼売。
蒸したて。
熱々、で、ある。
からしじょうゆをつけて、食べる。
ん!。
これはうまい。
大きめ。
懐かしい焼売らしい、肉々しいというのか、
豚肉のうまみにあふれている。
天津丼も頼む。
これこれ、これが天津丼で、ある。
餡は酸味はかなり抑えている。
酢豚などもそうだが、酸味の強いのは、私、苦手
なのである。
これは日本人の男性は多くがそのようだが、
なぜか舌に酸味を感じる器官が多く、酸味を強く
感じやすいというのである。
それで、酸味に弱い。
玉子の中の具材は、きぬさや、椎茸など。
きぬさやがシャキシャキした食感で、よろしい。
うまい、うまい。
酸味が強いとご飯に混ざっても食べずらいのだが
穏やかなので、どんどんと食べられる。
焼売があったので、食べ切らないかと思ったが、
ペロリと食べ終わってしまった。
ちょっと食べすぎ、で、はあるが、
充実、充実。
うまかった。
天津丼もさることながら、焼売は発見、で、あった。
なかなかここ、意外にもポテンシャルは
高い、かもしれぬ。
03-3841-5040
台東区花川戸1-8-1
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