一週間遅れになってしまったが、日曜日。
7月26日(日)夜
こう暑いと、なにを食べようか、
頭にすら浮かばないのだが、それでもひねり出して、中華、餃子、、
それも今風のものではなく、町の普通の中華。
池波先生もお好きで、神保町の[揚子江菜館]、
有楽町[慶楽]、銀座[楼蘭]、、なんというのがあるが、
そのあたりまで出ていくのは面倒。(これらを町の普通の中華
に入れてしまうのは違うか。しかし、東京の普通の中華という
意味では同じではあろう。)
浅草にもこういうオーソドックスな中華はむろん
あったのだが、随分と閉店してしまっている。
一軒、今まで入ったことがなかった店。
昭和29年創業[餃子の王様]。
うなぎの[小柳]の斜向かいである。
小さな店だが黄色い目立つ看板。
むろん前から知っていた。
ちょいといってみようか、
というので、内儀(かみ)さんと出掛ける。
一階がカウンターのみ。
二階、三階はテーブル席。
まあ、いうところの昭和な中華や。
6時前、なかなかにぎわっている。
壁やら、いろいろなところに「餃子市販の元祖」と書いてある。
毎度参考にさせていただいている、澁川祐子氏によれば、
焼き餃子の元祖は「渋谷の中心街だった百軒店に
1948(昭和23)年に開店した店」ということで、6年の差があり
元祖ではないのかもしれぬ。
だがまあ、古いことは間違いはない。
焼き餃子は戦後すぐ満州引き揚げの方々が
持ち込んだというのが定説であると思うが、
まあ、ざっくりその頃といってよかろう。
出入口のお姐さんが、お二階へ〜、というので、
階段を上がって二階へ。
テーブルも椅子もまさに昭和の中華や。
座って、瓶ビール。
餃子一皿と、ピータンを頼む。
二階のお姐さんは、お婆ちゃん。
すぐにきた。
小ぶり。
ここには肉餃子、というのもあるようで、
これは普通のもので、野菜が多いということか。
味は普通にうまい。
ピータンもとろけるようで、なかなか、よい。
品書きを見ていて、気になったのが、
かに玉の隣にある、お雑煮。
ラーメンにも、力(ちから)ラーメンというのがあって、
餅が入っているのであろう。お雑煮は、
これのラーメン抜き、ということかもしれぬ。
うちもそうだが、東京の雑煮のつゆは鶏ガラで取ることが多い。
ラーメンが鶏ガラのスープであれば、雑煮でも通ったのかもしれぬ。
おもしろい。
続けて、かに玉と焼きそば(ソースもあるが塩味の方)
も頼んでみる。
ここはとにかく、早く出てくる。
5分程度ではなかろうか。
これもまさにオーソドックスな味。
だが、意外に玉子がふんわりしているようでうまい。
焼きそば。
太麺。
焦げ目を麺に付けているようなものではない。
シンプルな塩味。
酢をかけて食べる。
内儀さんは、どうもこれが大いに気にいったようである。
今となっては、あまり他にはない味かもしれぬ。
最後に、王道、チャーハン。
なにが違うと、あまり言葉にできないのだが、
これもまた、昔の味。
油なのであろうか、子供の頃に食べた町の中華やの
チャーハンの香り、で、ある。
香ばしさというのか、、。
そう。今のチャーハンにはあまり感じられない香り。
これで終了。
ご馳走様でした。
下で会計をして出る。
昔の中華や、と、書いてきたが、実はどれも味は
濃くはない。油などもベトベトということはなく、
さっぱりとしており、昔の味だが、まとまっているのでは
なかろうか。
まだ少し早いので、仲見世から観音様をぶらぶら。
外国人観光客もまだ多いが、この灼熱の東京観光、
彼らも暑かろう。
歩いているだけで、汗だく。
どこかコーヒーでも飲んで涼もうと思ったが、
え〜い、面倒だ。もつ焼きの[弥太郎]へ入って
クエン酸サワー。
シロ、つくね、ひな皮。
ちょっと、食べすぎ、、、。
暑い暑い、、、。
餃子の王様
03-3841-2552
台東区浅草1-30-8
浅草弥太郎
03-3847-0091
台東区浅草1-27-10
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