断腸亭料理日記2014

金目の頭煮付け

10月28日(火)夜

帰り道、牛込神楽坂のスーパーに寄る。

なにか煮魚が食べたい、と、思ったのである。
魚売り場。

刺身もいろいろある。

金目が目玉かな。

金目というのは冬が旬。
そろそろうまい時期、なのであろう。

いなだ、がある。

刺身用で、一匹の1/4、上身、うわみ。
長さは25cmほどか。

半額で、300円ちょっと。

アメ横の魚やで、よく一匹で500円、あるいは700円くらいで
売っている。
房総半島あたりで獲れるのであろうか。

脂はほとんどないが、余ったら焼いてもよい。
いなだというのはご存知のように若い鰤(ぶり)。

安いので、買おうか。

お!?。

さっきの金目のものであろう、あらのコーナーに
頭がある。

これも半額で300円ほど。

金目ならば、頭でも煮付けもよいであろう。

いなだの刺身と金目の頭、両方買おうか。

帰宅。

いなだは切るだけなので、後回し。

せっかくの刺身で食べられる金目。

こころして煮よう。

まずは薬缶で湯をわかす。

煮魚は、煮る前に湯通しして洗う。

湯ぶり、霜降りなどともいうよう。
煮る前に生ぐさみ、よごれを取るため。

軽く水洗いし、ざるに並べる。

沸騰したらミトンをして薬缶の取手を持って
頭にかける。

取手が熱いのもあるが、熱湯の熱気でで手がべら棒に
熱くなるからである。

沸騰した湯がかかると、表面の皮が縮む。

あまり勢いよくかけると崩れるので
ゆっくりと。

大きな目玉にもかける。

一度ひっくり返し、裏面にもかける。

かけたらすぐに、冷水で洗う。

この時も崩れないように、そっと。

半割りの頭が重ならずに並ぶ大きな鍋を用意。

霜降りをした頭を並べる。

水、しょうゆ、酒、砂糖を入れ、点火。

煮汁の量はヒタヒタよりも少し少ないくらい。

煮立ったら、味見。

味は、濃い甘辛。
この甘辛は飲めないくらい濃くする。

OK。

アルミホイルで落としぶた。
同時に、タイマーをセット。

8分。

その間に、刺身包丁でいなだを切る。

きれいなサクになっているので、刺身にしても
簡単にきれいに切れる。

切って一切れずつ並べる。


金目のタイマーが切れて、フライ返しでソーッと
皿にのせる。

お膳に運び、つゆはここでかける。


ビールを抜いて、食べる。

いなだの方。

これは、なかなかうまい。

基本、いなだというのは、鰤の子供なので、
身の味は近いのであるが、脂が少なく、
生ぐさくなりがち。

アメ横で自分で買って、さばき、刺身にしたもの
などは、大方そんな風である。

ものも違い、さばき方も違うのであろう。

金目の頭。

これは、極上の味である。

頭なので、身はそう多くはないが、脂があり、
プリッと煮上がった。

目玉の裏も忘れずに食べる。

だが、頭がこれだけ大きいので、身はさぞや、である。

金目というもの、最近はものがよければ、
刺身にする方が多いのかもしれぬ。

しかし、よければ、煮付けでもうまいというのは、
いうまでもないことなのであろう。

やはり、金目の最上の食べ方は煮付け
なのかもしれぬ。



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