断腸亭料理日記2014

上野駅・洋食や・

三代目 たいめいけん

2月26日(水)夜

水曜日。

今日は栃木から新幹線で帰ってきた。
なにを食べようか考えてきたのだが、
洋食、それもハンバーグ。

上野駅から、元浅草の拙亭への帰り道にも
洋食やはなん軒かあるのだが、今日は
上野駅構内にある[三代目 たいめいけん]へ
いってみようかと思いついた。

[たいめいけん]は池波レシピで、日本橋の老舗洋食やである。

“三代目”という冠(かんむり)はついているが
まあ出店、と、いうこと、なのであろう。

上野駅の構内なのだが、場所はエキュートというところ。

エキュートは常磐線やら東北線のホームの上、
入谷口改札を入ったところ。

私の場合、入谷口を使わないので滅多に歩かないところなので
きたことはなかった。

地下深い新幹線から入谷口のあるエキュートの
フロアまで上がってくる。

ここにはかなりの数の店舗があって、
東北線、常磐線などを使う人には便利なのであろう。

フロアに上がってきて、目当ての店を見つけるのは
知らないとなかなかたいへんである。

案内図をみてようやくたどり着く。

日本橋の店のダークブラウンを基調にしたカラーを
踏襲したイメージ。

案内された窓際の席に座る。

だがさすがに駅ナカ、人の出入りが多く
雑然とはしている。

テーブルの上に広告があった琥珀ヱビスをもらう。


頭にあったのは、ハンバーグ、なのであるが、、、

メニューをみると、セットものもあるよう。
ハンバーグと看板のオムライスのセットで
千数百円。

オムライスは先日の自作の件もあるので、
食べてみよう。

と、驚くほど、早くきた。


作ってあるのか、常に作っているのか、、、。

小ぶりのオムライスと小ぶりのハンバーグ。

味は?。

まあ、私はどちらも日本橋の店では食べた記憶がないので
比較はできないのだが、オムライスにしてもハンバーグにしても、
絶対値として、十分にうまい。

ただ、オムライスの玉子が随分と薄い。
自分のものと比較して大きな差、で、ある。

ご馳走様。

勘定をして、出る。

駅ナカで、様々なお客もおり、雑然とした場所である。
その中では雰囲気も、老舗洋食や、たいめいけん、の看板
を守っているように思う。

さて。

“三代目”たいめいけん、のこと。

この店も“三代目”と付けているのは、
ご存知の色の黒い、メディアにもよく登場する、
三代目氏の責任でやっているということの表明なのであろう。

最近、三代目の冠が付いた、駅弁だったり、
コンビニのサンドイッチだったり、いろいろな
展開もしている。

この方(かた)は1967年昭和42年生まれで今年で47歳。
まあ、私などと同世代といってよいだろう。

老舗の暖簾を引き継いで、店を守っていく
というのにもいろいろなタイプがあるのであろう。

厨房で黙々とフライパンを振っている、という
人もあろう。

しかし、たいめいけんの三代目氏はそのタイプ
ではない。

同世代として私は、わからないではないし、
否定もしない。

重い暖簾を守らねばならないということを
分かった上で、こうした展開をしていることも
ある程度見える。

一方で、今の日本橋の店だって、昔からのままでやっていれば
よいかといえば、そうでもなかろう。
老舗の暖簾に胡坐をかいた商売だけをしていたのでは
いずれお客は離れていく。

“繁盛に誇る”というが、料理の味はむろんのこと、
従業員の態度からなにから、常に細かいところまで
目を配っていかねばならぬのであろう。

いずれ、三代目氏だけの時代になろう。

その時に、たいめいけん、が、どんな風になっているのか。
たのしみのような、心配のような、、。

だがやはり、同世代として陰ながら声援を送りたいとは
思うのである。



上野駅エキュート


03-5826-5622

 


 


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