断腸亭料理日記2013
3月31日(日)第二食
野菜炒めが食べたくなった。
キャベツ。
キャベツといえば、回鍋肉、で、ある。
キャベツと豚ばら肉の四川風炒め、ということになるか。
嫌いな人はいなかろうし、中華でも大定番であろう。
冬の間はキャベツは一玉250円くらいはしていたが
このところ少し安くなっている。
回鍋肉というのも私もよく作る。
豚ばら塊を茹でる、というのがプロのレシピ、という。
さらにばら塊でも、コラーゲン層のついた、皮つきを使うというのがうまい。
しかし、そうそう皮付きは売っていない。
キャベツもそのまま炒めるのではない。
いくつかポイントがある。
太い葉脈の部分。
葉の部分とは火の通りが違う。
切り取ってしまう、という手もあるが、
先に包丁の腹で潰しておく。
これは毎回やっているが、うまくいく。
それから、油通し。
炒める前に、キャベツはこれをしているが、
ちょいと、面倒だ。
レシピを再度調べてみる。
Wikipediaによれば、やはり陳建民先生が広めたものの、よう。
四川ではキャベツではなく、にんにくの芽だったりで、
日本でアレンジされた料理のようで、これが正しい、
というようなものはないのかもしれない。
キャベツの下拵えも、油通し以外にも、湯通し、
さらには、レンジでも可、というのもある。
キャベツはハナマサにノーマルなものもあったが、
柔らかい春キャベツにしてみる。
豚ばらも塊ではなくスライス。
さて、作る。
キャベツは手でちぎって、太い部分は
例によって、包丁の腹で潰す。
そして、今日はいちど水に漬けて、シャキッとさせる、
というレシピがあったので、試してみる。
20分ほど置く。
これをボールに入れ、ラップをかけ、1分半ほど。
まあ、軽く、で、よいのであろう。
ばらスライスは一口に切って、下茹で。
ねぎの青い部分、しょうがスライスを入れる。
茹ったら、ざるに上げておく。
たれの準備。
いろいろなレシピをみると、やはり、調味料はあらかじめ
合わせておくのが多い。
やはり、中華は段取りが大事。
メインは甜麺醤で、しょうゆ、酒。
砂糖を入れるレシピが多いが、やはり甘すぎるのは
好まないので、入れない。
それから、豆チを入れるレシピもあったので、
八丁味噌も少し入れてみる。
にんにく、生姜スライスを用意。
それから、豆板醤。
豆板醤は最初。
中華鍋を煙が出るまで熱する。
油をまわし、一度捨て、もう一度油。
にんにくと生姜。
それから、豆板醤。
焦げぬように炒める。
ここに豚ばら。
軽く合わせて、最後にキャベツ。
ここに合わせた調味料を加え、よく合わせる。
仕上げに香りづけの胡麻油。
OK。
出来た。
これはビールしかあるまい。
よい具合に出来た。
油通し、湯通しでなくともレンジで十分。
やはり、キャベツがうまい。
ひょっとすると、キャベツの最もうまい食い方の一つは
これではなかろうか。
とんかつなどに添えられる千切りにしてソースを
かける、というのもよい。
あるいは、ザワークラウトもたまに作る。
または、煮込むものではロールキャベツ。
インスタントラーメン。(私はサッポロ一番の塩に
麺と一緒に茹でて、バターを落とすのが子供の頃から
好物だが。)
これら、どれと比べてもそうとうにキャベツの食いかたとすれば、
ベストに近い方なのでは、なかろうか。
同じ炒め系で、シンプルに塩胡椒の野菜炒めでもよいのだが、
この甜麺醤のあまみと豚の脂にキャベツが絶妙にマッチしている。
キャベツだけでもいくらでも食べられる。
これも春の味覚、なのかもしれない。
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