断腸亭料理日記2013

2013年 年越し その3

1月1日(火)

年越しそばを食って、風呂に入る。

紅白も終盤。

どうでもよいが、今年はテリー伊藤の
裏中継を聞いていたが、あれは斬新だった。
曲中もなにかずっと喋っている。
まあ、お蔭で、曲をあまり聞いていないという
ことになったのだが、まあそれでも十分であろう。

終わって、ゆく年くる年。

これから、近所の氏神様、鳥越神社へ初詣。

毎度書いているが、東京の下町というのは、
神社の氏子の範囲というのが、隈なく空白なく、
決まっている。
産土神(うぶすながみ)というものである。

それで、初夏の祭は、どこに住んでいるかで
どこの神社の祭に参加できるのかが決まっており、
初詣には、いの一番にお参りに行かなければならない、
神様ということになる。

浅草だと皆さんは三社祭。
浅草寺の隣にある浅草神社が産土神と思われるかも
知れないが、私の住んでいる元浅草は三社様の氏子範囲の
隣になり、位置はずっと南になるが鳥越にある、鳥越神社の
“管轄”になっている。

この界隈、浅草、上野、蔵前、浅草橋、秋葉原。

主要な神社は、四社。


より大きな地図で 断腸亭料理日記・界隈の主要な神社 を表示


浅草観音様を中心にしたところが浅草神社、その西が入谷にある小野照崎神社。
南の東側が鳥越神社、西側が、稲荷町にある下谷神社。

大きくはこの四社のどこかが産土神になっている。
(大きくは、と、書いたが、実際には、これ以外にも
この範囲に小さな氏子範囲の神社がまだいくつかある。)

ともあれ。

鳥越神社への初詣。

0時。

ちょうどで、家を出る。
例年よりも多少暖かいような気もする。

マンションから出たところから、スカイツリーが
見えるのだが、この時間、年越しの特別な
ライトアップをしているよう。

また、この界隈は、寺町。
どこのものかはわからぬが、除夜の鐘の音が複数聞こえる。

人通りも少なく、澄んだ冷たい空気の中で
聞こえてくる鐘の音、というのは、よいものではある。

なんとなく、身が引き締まるような気がする。

左衛門橋通りを真っ直ぐ南へ下がって、
鳥越おかず横町を左に入る。

このあたりにくると、鳥越神社への初詣の人々が
ちらほら現れる。

神社を取り巻いてできている列につく。

毎年のことだが、1時間程度はかかる。
やはり、立っていると、寒い。

境内。


手前に揃いの半纏を着た年配の人々が
見えるとと思うが、毎年、鳥越神社の初詣の警備などに
出ている、氏子町内の役員の皆さん。

鳥越祭の時には、各町内会毎に睦(むつみ)という
組織があり、町内会の中の組織でもあり、鳥越神社の
氏子組織でもあるという、二重構造になっている。

この睦の人々が、初詣にも毎年当番で数人ずつ、
出役されているのである。

篝火があって、向こう側、神輿蔵が開けられ、
鳥越名物の千貫神輿と一対の獅子頭を見せている。


お参りをして、お神酒、甘酒、それから神社で採れた
縁起物の銀杏の実などをいただく。
例年通り、祭の写真を使った神社のカレンダー、
それから、干支の縁起物を内儀(かみ)さんが買う。

急ぎ足で帰宅。
寒い、寒い。

縁起物はこんな感じ。


手前が今年のもの。
土鈴になっている。

消えかかっていた火鉢の火を掻き熾し、熱くする。
呑み直し、で、ある。お燗、お燗。

つまみは、さっきもらった、銀杏(ぎんなん)。
さっそく、ペンチで割って、フライパンで煎る。
塩をまぶしてつまむ。

どうでもよいが、銀杏の皮というのは、油が多いのであろう、
火鉢でよく燃える。

三時すぎ、就寝。

さて。

開けて、元旦。

炭を熾し、餅を焼く準備。


切り餅を焼く。


雑煮。


うちは、鶏がら出汁に、里芋、小松菜、三つ葉。


例年通り。

正月というものは、これがよい。







断腸亭料理日記トップ | 2004リスト1 | 2004リスト2 | 2004リスト3 | 2004リスト4 |2004 リスト5 |

2004 リスト6 |2004 リスト7 | 2004 リスト8 | 2004 リスト9 |2004 リスト10 |

2004 リスト11 | 2004 リスト12 |2005 リスト13 |2005 リスト14 | 2005 リスト15

2005 リスト16 | 2005 リスト17 |2005 リスト18 | 2005 リスト19 | 2005 リスト20 |

2005 リスト21 | 2006 1月 | 2006 2月| 2006 3月 | 2006 4月| 2006 5月| 2006 6月

2006 7月 | 2006 8月 | 2006 9月 | 2006 10月 | 2006 11月 | 2006 12月

2007 1月 | 2007 2月 | 2007 3月 | 2007 4月 | 2007 5月 | 2007 6月 | 2007 7月

2007 8月 | 2007 9月 | 2007 10月 | 2007 11月 | 2007 12月 | 2008 1月 | 2008 2月

2008 3月 | 2008 4月 | 2008 5月 | 2008 6月 | 2008 7月 | 2008 8月 | 2008 9月

2008 10月 | 2008 11月 | 2008 12月 | 2009 1月 | 2009 2月 | 2009 3月 | 2009 4月

2009 5月 | 2009 6月 | 2009 7月 | 2009 8月 | 2009 9月 | 2009 10月 | 2009 11月 |

2009 12月 | 2010 1月 | 2010 2月 | 2010 3月 | 2010 4月 | 2010 5月 | 2010 6月 |

2010 7月 | 2010 8月 | 2010 9月 | 2010 10月 | 2010 11月 | 2010 12月 |2011 1月 |

2011 2月 | 2011 3月 | 2011 4月 | 2011 5月 | 2011 6月 | 2011 7月 | 2011 8月

2011 9月 | 2011 10月 | 2011 11月 | 2011 12月 | 2012 1月 | 2012 2月 | 2012 3月 |

2012 4月 | 2012 5月 | 2012 6月 | 2012 7月 | 2012 8月 | 2012 9月 | 2012 10月 |

2012 11月 | 2012 12月 | 2013 1月 |


BACK | NEXT |

(C)DANCHOUTEI 2013