断腸亭料理日記2013

ぶっかけのうどん

8月31日(土)


言うまいと思えど今日の暑さかな


そんな句があったっけ。


こんな暑い日は、久しぶりに水餃子でも作ろうか。

水餃子は私は皮から作るのだが、
なぜだかわからぬが、暑い夏に作りたくなる。

以前は皮の生地は手でこねていたので、
真夏にこれをやると、大汗どころではなかった。

が、生地造りは毎度登場のパン焼き器を買ってからは、
こいつにやらせるようになり、その苦労はなくなった。

朝飯は、この前の「タコライス」もどき。
冷蔵庫にあった豚挽き肉。
これを玉ねぎ1/2、にんにく2かけらみじん切り。
玉ねぎ、にんにくと挽肉を炒めて例のケバブ用の
チリソースで味付け。
冷飯をレンジで温めて、かける。
レタスはないがトマトがあったの賽の目に切ってのせる。
仕上げにマヨネーズ。
B級だが、簡単でうまい。

さて。

水餃子、なのだが、生地の準備をぼつぼつ始めようかと思ったのだが
その前に、せっかく小麦粉の生地をつくるのなら、うどんにもしようと、
考えた。

餃子の皮から、一人前1/4ほど少し取って、伸ばして切ればうどんである。
こんな暑い日は、冷たいぶっかけなど最高である。

そうだ。大根おろしと天ぷらも。

以前に名古屋になん年か転勤で住んでいたことがあるが、
あちらでは、ぶっかけのうどんは、どういう由来だかわからぬが
‘コロ’といっていた。
なかでも海老天とおろしをのせた、海老おろし、は定番であったと
思われる。

これにしよう。

このために天ぷらを揚げてもよいのだが
さすがに面倒である。

これは買いに行こう。

パン焼き器に、生地の準備。
強力粉、薄力粉各150g、水も同量の150cc、塩10gをセットし、
出掛ける。

短パンにTシャツ、素足に下駄。

行先は鳥越のスーパー[ココスナカムラ]。

もっと近くの三筋の[ヤマザキ]でもよいのだが、

ちょっと歩きながら、落語の稽古をしたかった。

人前で落語をするのはとても久しぶりになるのだが、
9月の中旬に二日間、とあるところで演らせてもらえることに
なったのである。
(今週から、会社からの帰り道、一駅分飯田橋まで歩いて
稽古を始めたところであった。)

元浅草から鳥越。
噺は15分ほどのものなので、ちょうどよい。

若干、距離が足らなかったので、界隈をさらに一周。
炎天下なので着くと汗だく。

鳥越の[ココスナカムラ]で大根半分と海老天一本と
かき揚げも購入。

帰りは、ハナマサに寄って、水餃子用に豚バラ肉スライスを買う。
点心用の豚肉は挽肉ではなく、バラ肉を自分で切った方が
調整がきいてよいのである。

帰宅してうどんの準備。

先に大根おろしをおろしておく。

パン焼き器からこねあがった玉を取り出し、1/4だけ
切り分ける。

これをを打ち粉(片栗粉を振って)点心用の麺棒で伸ばす。
1食分なので狭い幅で、長く。
厚みは5mmほど。

伸ばせたらくっつかぬように、さらに打ち粉をふってたたむ。

同時進行で、ゆでるための湯をわかす。

たたんだものを切る。

切る幅も、5mm程度。
厚みと切る幅はともに同じを目指す。

いつも私の場合、端面(切り口の面)どうしがくっつくので
打ち粉をふりながらすぐにほぐす。

切ったうどんをほぐしながら、湯に入れる。

入れたら、鍋底もくっつかぬように、菜箸でまわしながら
茹でる。

ゆで時間は2分程度か。

時折、取り出して加減をみる。

ゆで上がりに近くなったら歯で噛んで、確認。
OK。

流水で水をかえながら洗う。
冷たく冷えたら、水を切って丼に。

薬味のねぎも切る。

桃屋のつゆ、原液をまわしかけ、おろし、海老天、かき揚げ
薬味をのせて出来上がり。


疑似手打ちだが、うどんも腰があって、つるつる、うまい。

ぶっかけのうどんとしては、これ、最高峰ではなかろうか。

まあ、海老天もかき揚げも出来合いのものなので、致し方はないのだが
おろしと天ぷらののったのは、フルコースといって差し支えなかろう。

まんぞく、まんぞく。






 




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