断腸亭料理日記2013
4月30日(火)
引き続き、ヴェルサイユの街。
商店街や市場というのは見ているだけでも楽しいものである。
しばらくいくと偶然、フランス語でMarche(マルシェ)というのか、
市場があった。
これも広場(フランス語でplace)でよいのであろうか。
正方形の区画があってそこに常設らしい建物に入った店と
テント張の店と両方ある。
少し、寄り道。
野菜。
季節である。ホワイトアスパラ。
確か、ドイツが有名であったと思うが、フランスでも
作っているのか。
ポロねぎ。フランス語でpoireau(ポワロ)、
にパプリカ、米茄子のような大きな茄子。
玉子。
チーズ。
オリーブの実だけで独立した店になっているのはおもしろい。
魚屋は建物の中。
左、一番奥、Bar Sauvageと書いてある黒っぽい魚。
よくわからぬが、見た感じ鱸(すずき)の類であろうか。
その手前に平目。
その手前赤いのは、あこう鯛に似ているがよくわからぬ。
Encornetと書いてある白いのは、カットしたイカ。
左奥は、Coquille(コキーユ)、ほたて。
その手前、黒くて平べったいのはなんであろうか。
大きいが、顔がカワハギに似ている。
その奥右側、これは鰈(かれい)か。
手前は見た通り、サーモン。
人気なのか。
白っぽい切り身、フィレになっているのは
Cabillaud、鱈のよう。
その右、干物なのか、塩漬け品か、黄色っぽいのが、
Haddock、小鱈というよう。
ヨーロッパではではポピュラーな魚のようで、英国名物の
フィッシュ&チップスはこれをもっぱら使っているとのこと。
やはり、日本の魚やと比べれば格段に種類は少なかろう。
基本みな、白身。
鯵や鯖、鰯、といった、青魚や、マグロ、カジキなど
赤身の大物もない。
淡泊で上品なものしか食べないのかもしれぬ。
市場を出てマック(マクドナルド)でトイレを借りる。
日本のマックでもMac Cafe というのが少し前にあったが、
菓子パンなんぞをMac
Cafeと称して売っていたような記憶がある。
こちらのマックには店内で、ハンバーガーとは別のカウンターと
別のテーブルがあって、カフェにマカロンなどのちょっとした
お菓子を売っており、お客もおり、ちゃんと別に機能している
Mac
Cafeであった。
おお!。ヴェルサイユ宮殿が見えてきた。
手前の大きな広場にたくさんの観光バスがとめられている。
やはりツアーでくる人が多いのであろう。
駐車場をすぎると、金色に彩色された門が現れた。
入ると、広い前庭なのだが、庭中折れ曲がった長蛇の列。
ここが入口のよう。
チケットは左側の建物でこちらも列。
二度並ぶことになるようである。
体調もイマイチだし、本当に帰りたくなった。
しかしまあ、ここまできて、帰るという選択肢はなかろう。
仕方なく、最後尾に並ぶ。
雨こそは降っていないが、どんよりとした曇り空。
風もあって、気温は10℃程度ではなかろうか。
立っているだけだと、寒さが身に染みる。
塀の向こう側、外に向けて大きな文字で「a toutes les gloires de la france」
と宮殿に書かれている。
「すべてのフランスの栄光に」であろうか。
やはりこの国の人は、今でもこんなことを考えているのであろうか。
おそらく少なくない人々がそうなのであろう。
こんなものも、日本人にはない思想ではなかろうか。
1時間以上は並んだか。
やっとチケットが買えた。
このまま再び入る列に並ぶ気力はない。
時刻ももう1時をすぎている。
どこかで冷え切った身体を暖めたい。
一度宮殿を出て、駐車場のすぐそばにあったカフェに入る。
温かいカフェオレ、内儀(かみ)さんはショコラ。
私は食欲がないが、内儀さんはクロックムッシュ。
ほっと一息。
小一時間休憩。
なんとか元気を取り戻し、再び出撃。
入る方の列は、前売りだの共通券だのを持っている人は
直に並ぶのか。
列は長いが、小一時間。
こちらの列は、中国人の団体が多い。
中国の人は皆、カメラを持っているが、意外に
Nikonだったり、Sonyだったりの日本製の一眼レフデジカメも
少なくない。流行っているのであろうか。
海外にくると実感するが皆が持っているデジカメのほぼ100%が
日本メーカーのもの。コンパクトも一眼レフデジカメも、
世界シェアのほとんどを独占してしまっている。
しかし、各社あまり、べら棒に儲けている様子はない。
シェアがあっても儲からない構造になってしまっているのか。
(暇だとこんなことを考える。)
ともあれ。
ふう。
やっと入れた。
もはや、3時頃。
つづく。
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