断腸亭料理日記2012

いなだのカレー

6月17日(日)第一食

さて。

日曜日。

カレーを作る。
まあ、毎度ここにもカレーは書いているので、
またか、っ、てなもんであるが、今日は、魚のカレー。

そもそも、なぜカレーか。

梅雨に入ったが、蒸し暑いと感じることが多くなり、
やはり、辛いものを身体が欲している。

それから、TVのCM。

木村拓哉が自転車をこいでいるハウスのジャワカレーで
あったか。あれが、夜中にTVを視ていると相当の
頻度で出てくる。

三度の飯よりカレーが好きだ、

月火水木、カレーが好きだ、、

といっているだけなのだが、それだけシンプル
だからか、カレーが食べたくなるのである。
(CMの効果としては成功している、といってよいのか。)

そんなわけで、カレーなのだが、魚になったのは
冷凍庫を開けると、随分前のものだが、いなだが半身
凍っていたのを見つけた。

よし、今日は魚のカレーだ!。

海老なんぞのカレーはタイ料理などでもよくあるが、
魚だけのカレー、というのは、あまりご存知ない
と、思われる。

だがこれ、なかなか、いける、のである。

インドではなく、モルディブカレー、あるいは、
スリランカカレーなどと、勝手に私は名付けているが
うまいものができる。

モルディブはご存知の通り、インド洋のサンゴ礁に点在する
小さな島々の国。世界的なダイビングスポットで、
20年以上前から、私はもうなん度も訪れている。

インド、スリランカの隣の国なので、食べ物は
(我々が見れば)カレー、なのであろう。
そして、耕地はほとんどなく、獲れるものといえば、魚。
モルディブは、インドマグロの好漁場の真っ只中にあると、
いってもよいのであろう。

しかし、モルディブはイスラム教で、
首都のマーレという島以外は外国人は立ち入り禁止。
遊びに行っても基本はリゾート島と空港の往復のため、
実際に現地の人々が口にするローカルフードは食べたことはない。

ただし、リゾートでも魚の入ったローカルカレーと称している
ものは多くあり、これは喜んで食べていた。

魚のカレーといっても、作り方はいつも作っているインドカレーと、大差はない。

まずは、玉ねぎ1個半、にんにく、しょうが、各大匙1を
みじん切り。
狐色まで炒めるのだが、ショートカットで
例によって、油を先に混ぜ込んで、レンジ加熱。

油はサラダ油。

魚なので、ギー(乳脂)ではなく、さっぱりしたもの
という意図、で、ある。(モルディブやスリランカのカレーの
レシピではなく、これは自己流。)

レンジ加熱5〜6分。
フライパンで10分。

狐色までには少し時間が足らないが、
面倒なので、テキトウに終了。

ここに、水を少し加え、スパイス。
レッドペッパー、ターメリック各大匙1。
コリアンダー、クミン、フェネル、ガルダモン
といったあたりをテキトウに加えて、よく合わせる。
これがルー。

いなだは解凍し、出刃でぶつぶつ切り、塩胡椒。

別のフライパンで、同じくサラダ油で表面を焼く。

煮込み用の鍋に、焼いた魚、スパイスを合えたルー。
ここに水、トマトピューレ1瓶の半分。
顆粒のコンソメをパラパラ。

水ではなく、鰹削り節で取った鰹出汁を入れてもよい。

ご存知かもしれないが、モルディブには日本の鰹節に近いものが
存在し、このような、カレーの出汁などにも使っている、
のである。

(また、この鰹節に近いものは出汁用途に
スリランカへモルディブから輸出されている。
それで、スリランカカレー、なのである。)

それから、煮込み用のスパイスとして、ベイリーフ、シナモン、
グローブ、フェネグリークリーフを入れる。

今日は、少し水を少なめにしてみた。

20分ほど煮込んで、塩。

味見。

さっぱりしているので、物足りない感じ。
レッドペッパーを足す。

少し煮込んで、出来上がり。

冷飯を温めて、盛り付ける。


肉なし、と、動物性の脂が入らないだけで、カレーというものは
こうまで味が違うのか、というくらいにさっぱりしている。

いなだは焼いて入れただけだが、強い香辛料の中だが、
出汁も香りも十分に出て、うまい。

これは、日本人にはとても馴染みやすい味、
と、いってよいだろう。

お勧め、で、ある。







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