断腸亭料理日記2012
6月3日(日)第二食
日曜日。
なんだか、カレーが食べたくなった。
それも普通のカレー。
普通のカレーとは、普通のカレー。
これでは説明になっていない。
しかし、日本、いや東京というべきかもしれぬが、
同じカレーでも、実にいろいろな種類、系統のものがある。
だが、今書いた、普通のカレーで、大方の、いや、100%の
日本人に伝わると思うが、会社の食堂や、学校の学食、
などで出しているもの。
まあ、これが普通のカレーであろう。
あるいは、家庭で作る、ハウスやS&Bのルーのカレー。
社食のカレーとも多少は違うが、ほぼ同じ。
ついでにいえば、レトルトカレーもここに入る。
一方で、私も作るが、インドカレー。
これはもう、種類は数え切れまい。
そして、インドカレーでも日本へ入ってきて、
アレンジされているものも、また、多い。
そして、最近のスープカレー。
まだ、これ、と、スタイルが決まっていないような
気もしなくはないが、普通のカレーでもなく、
インドカレーとも違う。
そして、欧風カレーなんというジャンルもある。
出来上がりは、最初の、普通のカレーに近いもの。
洋食やで出すカレー?。
この定義はちょっと違うか。
いや、細かくいうと洋食やのものも、2種類あるか。
小麦粉を炒めた、いわゆるベシャメルソースをベースに
したもの。これは私も作る。
しかし、今、洋食やでも老舗をのぞけば、
このベシャメルベースのカレーはあまりみかけない
かもしれない。
では、どんなものかといえば、レシピはわからぬが
デミグラスソースにカレー粉を入れた感じのもの。
(最近はここ、東京駅にもカレーの店を出しているよう。)
『普通のカレー』といってしまうのは、
申し訳ないような、うまいカレー。
即席ルーのカレーでは芸がないので、ちょっと、
これを目指したものを作ってみようか、
ということを、今日は考えたわけである。
欧風カレーといえば、肉。
ビーフの大きめな角切り、で、あろう。
昼すぎ、買いに出る。
ビーフは、なんでもいいような気もするが、
今日は、煮込み用のすね肉、に、してみようか。
それから、缶詰のデミグラスソース。
デミグラスソースを一から作るのは、むろん
時間もかかるし、素人が作るのは現実的では
ないと、やらないことにしているので、缶詰を入れてみようか
と、考えた。
作る。
と、いっても、まったく、レシピはわからないので、
勘、いや、テキトウ、で、ある。
まずは、玉ねぎ。
1個半、ざくざく切る。
それから、にんにく、3かけらほど荒みじん。
しょうがはきちんとみじん切り。
にんにくは煮込めば溶けるが、しょうがは溶けないので
きちんと刻む。
これをフライパンで炒める。
しんなりしてきたら、ここにカレー粉。
水を少し加えて、よく合わせる。
さらに、ローレルも5〜6枚入れ、一緒に炒める。
別のフライパンで肉を焼く。
強火で、表面だけ、こんがり。
OK。
カレー粉を合わせた玉ねぎと、表面を焼いた肉を鍋に。
今日は、圧力鍋。
水を加え、点火。
加熱、加圧。
圧があがって、5分。
火を止め、放置調理。
30分、、、。
ん!。放置後、20分程度で気が付いた。
トマトを入れていなかった。
インドカレーでもベシャメルソースの欧風カレーでも
トマトは入れる。
やはり、入れた方がよかろう。
途中だが、圧を抜いて、ふたを開け、トマトの水煮缶、
カットしたものを一缶投入。
ふたをし、加熱加圧。今度は1分。
再度、放置。
20分ほど。
圧が下がっているのを確認し、ふたを開ける。
ここに、デミグラスソースの缶詰を入れてみる。
塩。
見た目、トマトの色に負けて、黄色味が少ないので、
ターメリックと、カレー粉も再度加える。
辛味も物足りないので、レッドペッパーも。
味見。
酸味が勝っているし、なにか物足りない。
バターを加えてみる。
ベシャメルソースの欧風カレーでも、随分とバターが入る。
軽く煮込んで、再度味見。
まだだ。
酸味が勝っており、物足りないのは、
肉系の出汁が不足している、のかもしれない。
デミグラスソースに対して、トマトの量が多かった、
のか。
バターではもったいないので、インドの乳脂、ギーを
ちょっと多めに入れる。
よし、だいぶよくなった。
このあたりで、終了。
冷飯を温めて、盛り付け。
ビールを抜いて、食べる。
肉はなかなかよく煮えて、うまい。
カレーは、やはり、まだ、トマトが勝っている。
色も少し、赤味が強いように見えるのがおわかりであろう。
が、まあ、そこそこ、欧風カレー、らしい味には
近付いてはいる。
しかし、缶詰を使っているので、なんとなく、料理をした、
という、満足感が、割り引かれてしまっている感覚は、否めない。
やはり、デミグラスソースから手作りしなければ、
だめであろうか。
断腸亭料理日記トップ | 2004リスト1 | 2004リスト2 | 2004リスト3 | 2004リスト4 |2004 リスト5 |
2004 リスト6 |2004 リスト7 | 2004 リスト8 | 2004 リスト9 |2004 リスト10 |
2004 リスト11 | 2004 リスト12 |2005 リスト13 |2005 リスト14 | 2005 リスト15
2005 リスト16 | 2005 リスト17 |2005 リスト18 | 2005 リスト19 | 2005 リスト20 |
2005 リスト21 | 2006 1月 | 2006 2月| 2006 3月 | 2006 4月| 2006 5月| 2006 6月
2006 7月 | 2006 8月 | 2006 9月 | 2006 10月 | 2006 11月 | 2006 12月
2007 1月 | 2007 2月 | 2007 3月 | 2007 4月 | 2007 5月 | 2007 6月 | 2007 7月
2007 8月 | 2007 9月 | 2007 10月 | 2007 11月 | 2007 12月 | 2008 1月 | 2008 2月
2008 3月 | 2008 4月 | 2008 5月 | 2008 6月 | 2008 7月 | 2008 8月 | 2008 9月
2008 10月 | 2008 11月 | 2008 12月 | 2009 1月 | 2009 2月 | 2009 3月 | 2009 4月
2009 5月 | 2009 6月 | 2009 7月 | 2009 8月 | 2009 9月 | 2009 10月 | 2009 11月 |
2009 12月 | 2010 1月 | 2010 2月 | 2010 3月 | 2010 4月 | 2010 5月 | 2010 6月 |
2010 7月 | 2010 8月 | 2010 9月 | 2010 10月 | 2010 11月 | 2010 12月 |2011 1月 |
2011 2月 | 2011 3月 | 2011 4月 | 2011 5月 | 2011 6月 | 2011 7月 | 2011 8月
2011 9月 | 2011 10月 | 2011 11月 | 2011 12月 | 2012 1月 | 2012 2月 | 2012 3月 |
(C)DANCHOUTEI 2012