断腸亭料理日記2010
6月7日(月)夜
今日は湯島で仕事終了。
池の端藪へいってみようか、と、思い付いた。
この日記には、書いていないがむろん最近でも
ちょいちょいきている。
同行していた同僚に話し、二人でいくことにする。
妻恋坂をおりて、昌平橋の通りを左に曲がり、
天神下の交叉点へ。
春日通りを渡って、池之端の仲町通りに入りちょっといって、右側。
店の前にちょっとした和の植え込みのようなところがあり、
水もあり、涼しげ。
月曜日の7時前、座敷も含め、そこそこにぎわっている。
テーブル席に二人で座る。
瓶ビール、エビスをもらう。
つまみは、、
水茄子、というのがあるが、
これはなんであろうか。
漬物であろう。
頼んでみよう。
それから、いつもの、はしらわさび。
季節であろう、鱧の煮凝り。
こんなものか。
水茄子、からきた。
茄子の浅漬けのようなものか。
しっかりした歯応えで、なかなかうまい。
(調べてみると、、、。
知らなかったのだが、水茄子、というのは
茄子の種類のよう。
大阪、泉州地方の特産で、水分が多い茄子であるという。
そのままでも食べるようだし、やはり漬物にするよう。)
はしらわさび。
連れは、こ、これ、なんです?
どうやって、食べるんですか?
貝柱。刺身、だよ。
あー。
知らない人は、知らないか。
東京では、バカガイと呼ばれている江戸前を代表する、
と、いってもよい貝で、ある。
鮨やでは、身の部分は、にぎりにする、青柳。
貝柱を小柱といっている。
小柱は、鮨やでも軍艦巻にするが、天ぷらや、
蕎麦やでは、かき揚げにし、やはり、江戸前の
代表的なねた。
今でもバカガイは東京湾で獲れるが、小柱の場合、
鮨やにしても、天ぷらやにしても、最近は、
粒の大きい北海道産が喜ばれている。
値段は、北海道のものは江戸前の3〜4倍。
ここのものも、粒の大きい北海道産、で、あろう。
鱧の煮凝り。
蕎麦やの酒肴で、煮凝り、というのは珍しくは
なかろうが、やはり、東京では、穴子、で、あろう。
食べてみると、やはり穴子のように甘辛く濃く煮たもの。
ビールから、冷(ひや)酒、二人でお銚子二本ほど。
ほどのよいところで、ざるをもらう。
いつも通り、うまい。
勘定をして、出る。
例の『講座』で、ここにこれないか、
とも思っていたのだが、二階に宴会で25名、
入れるかどうか、聞いてみた。
20名までなら楽だが、25名だと、だいぶきついが、
経験はある、という。
なるほど。
ちょっと、考えようか。
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