断腸亭料理日記2010

麻婆豆腐

(まだまだ、一週以上の遅れ。ご勘弁を。)

7月3日(土)深夜

白和えの日の夜中。
夜中になると、なにか食べたくなる。
特に、土曜の夜は。
なぜかといえば、ちょうど、11:30から、
チューボーですよ!、をやっており、
それを視ることにしているので、視てると、
そのもの、の場合もあるが、それ以外のものの
場合もあるが、なにかしら、食べたくなる、
のである。
(しかし、この日は、チューボーですよ!、は、
やっていなかった。なにか、特番だったのか、
サッカーか!?、、、、忘れた。)

ともあれ。

暑さのため、麻婆豆腐が食べたくなったのである。

定期的に、作っている。

2009年6月

2008年4月

2008年8月

今年になっては、作っていなかったか。
この日記に書いていなかったのか。

ともあれ、我ながら、もうそうとうに、
手慣れたメニューに、なっているのではなかろうか。

最初は、なかなか味が決まらず、なんだか
理屈をこねていた。
しかし、作っているうちにやはり、なんとはなしに、
形になってくるものである。
やはり、料理というものは、どんなメニューでも
そうだろうが、繰り返すことによって、
目分量も安定してくるし、なにより、でき上がりの
味をイメージしながら作れるように、なってくるもの、
で、ある。
少しだけ、理屈をこねると、このでき上がりの
味のイメージが決まらなかったのである。

麻婆豆腐、というのは、町の中華やから、
四川飯店、など本格まで、あるいは、丸美屋の
麻婆豆腐の素、、その他、出来合いのものまで
含めて、色々なものがある。
しかし、味の差というのか、バリエーションというものが、
これだけ多いものは、少ないのではなかろうか。

本物を目指そう、という方向もあるのだが、
実際、四川の本物というのもラー油のみの
油だけのものから、甘辛で濃いのだが、辛味も
また強いもの、などなど、これも、実に様々
であることは、ご存知であろう。

あるいは、世の中で、一般的な丸美屋のもの、
または、子供の頃食べた給食に出てきた味?
日本国民的にはこのあたりが、もしかすると
標準かもしれぬが、断腸亭とすれば、
これは目指せなかろう。

つまり、これ、という目指す味が自分として
なかったのである。
それで、なんとなく、ふらふら、試行錯誤が
続いていたのだが、それも、やはり、数をこなしている
うちに、世の中のなにかの麻婆豆腐ではなく、
自分が最も好きな味が見つかり、それを目指せるようになった。
そういうことであった。

夜中、で、あるが、
挽肉と豆腐を買いに出る。

三筋のヤマザキ。

挽肉は、合挽が安くなっていたので、合挽。
豆腐は、普通の木綿のもの。

帰宅し、作る。

実際に、麻婆豆腐は工程はほとんどない。
材料と調味料を並べておけば、手早くできる。

野菜は、にんにくとしょうが、それからねぎ。

にんにくは2欠片ほどみじん切り。
しょうがはスライス、数枚。
ねぎは、薬味なので多量にはいらぬ。
みじん切り。

調味料は、豆板醤、ラー油、
赤味噌(八丁味噌)、甜面醤。
スープの素。
トロミ付けの水溶き片栗粉。

豆腐はさいの目切っておく。
(これは内儀(かみ)さんに外注。)

豆腐は湯で軽く煮るのだが、そのために
鍋に湯を煮たてておく。

あとは、むろん、中華鍋。
煙が出るまで熱して、油を回し、いちど開けて、
再度、炒め用のあぶらを回す。

まあ、一応、ここまで準備し、
調理スタート。

カーン!

中華鍋に点火。

にんにく、しょうがを入れ、炒める。
すぐに、豆板醤。
ちょいと、多め。
大匙1半くらいか。

混ぜながら、よく油に馴染ませる。

ここに挽肉。

これも、よくいわれるが、油が肉の周りから
フツフツとあぶくを出すくらいまで、よく炒める。

ここで、八丁味噌。
味噌なのでそのままでは、馴染まぬので、
ポットから少しお湯を取り、火を止め、
ゆるめながら、肉に馴染ませる。

次に、甜面醤。
これで、甘味が決まるが、甘すぎないものが
好み。先ほどの、豆板醤の半分ちょいの量。

スープ、なのだが、インスタントの
スープの素と、お湯。
煮立てて、ラー油も。
これは、辛いもの好きなので、たっぷり。

もういいかな。
このあたりで、豆腐の茹で、を始める。
この豆腐を茹でるのは、煮崩れを防ぐため。
中華鍋に入れる前に、温めると、水分が抜ける、
のであろう、硬くなる。

煮立てると、スが入るので、温まったら弱火。

再び中華鍋。
ここまでで、ほとんど、味が決まっている。

一応味見。
まあまあ。

少ししょうゆと、紹興酒、それから、、、、
忘れていた。
いつも入れている沙茶醤(サーチャージャン)を
小匙1ほど。
沙茶醤は入れすぎると、くどい、が、ほんの少しいれると、
ちょっと、中華の火鍋、っぽい、味が加わる。

煮立てて、味見。
よし。

あ!、調味料をもう一つ忘れていた。
肝心の、花椒(ほわしゃお)。
麻婆豆腐の麻(まあ)の本体。
痺れる辛さの花椒、中国山椒。

これを、内儀さんに当たり鉢で潰させておく。
(どのくらいの量?
聞くなよ、そんなこと。
適当!)

味は決まった。

豆腐を湯から穴のあいたお玉で揚げて、中華鍋へ。

ゆっくり、中華のお玉の背で回す。

ねぎみじん切り。

これも回す。

最後に水溶き片栗粉。

OK。

完成。

盛付け。

最後に、皿の上で花椒を散らす。
花椒は必ず最後。
煮てしまうと、香りが飛んでしまう。


辛いが、スープ自体の味は、どちらかといえば濃いめ。
甘味は甘すぎず。(味噌などの塩辛さは、どちらかといえば、
濃いめ、であろうか。)
花椒も多すぎず、少なすぎず。
四川料理店などで、まあ、舌が曲がるほど、
文字通り、感覚がなくなる、痺れるくらい
入っているのがあるが、あれはあれで、食べられない。
で、私の場合は、その食べられなくなる、少し手前。

というような、味なのだが。
文章で説明しても、伝わらなかろう。
私の好みの味なのだから。

ともあれ。

汗を、だくだくかいて、ビール。

蒸し暑い、東京の深夜には、よい刺激、
で、ある。







断腸亭料理日記トップ | 2004リスト1 | 2004リスト2 | 2004リスト3 | 2004リスト4 |2004 リスト5 |

2004 リスト6 |2004 リスト7 | 2004 リスト8 | 2004 リスト9 |2004 リスト10 |

2004 リスト11 | 2004 リスト12 |2005 リスト13 |2005 リスト14 | 2005 リスト15

2005 リスト16 | 2005 リスト17 |2005 リスト18 | 2005 リスト19 | 2005 リスト20 |

2005 リスト21 | 2006 1月 | 2006 2月| 2006 3月 | 2006 4月| 2006 5月| 2006 6月

2006 7月 | 2006 8月 | 2006 9月 | 2006 10月 | 2006 11月 | 2006 12月

2007 1月 | 2007 2月 | 2007 3月 | 2007 4月 | 2007 5月 | 2007 6月 | 2007 7月

2007 8月 | 2007 9月 | 2007 10月 | 2007 11月 | 2007 12月 | 2008 1月 | 2008 2月

2008 3月 | 2008 4月 | 2008 5月 | 2008 6月 | 2008 7月 | 2008 8月 | 2008 9月

2008 10月 | 2008 11月 | 2008 12月 | 2009 1月 | 2009 2月 | 2009 3月 | 2009 4月

2009 5月 | 2009 6月 | 2009 7月 | 2009 8月 | 2009 9月 | 2009 10月 | 2009 11月 |

2009 12月 | 2010 1月 | 2010 2月 | 2010 3月 | 2010 4月 | 2010 5月 | 2010 6月 |

2010 7月 |


BACK | NEXT |

(C)DANCHOUTEI 2010