断腸亭料理日記2010
★お知らせ★
「断腸亭錠志、NHK文化センター(青山)で講座開講!?」
ひょんなことで、この4月から『「池波正太郎」と下町歩き』という
タイトルで毎月一回、第三土曜日、半年間の予定で、池波先生縁の町や、
食い物やをめぐる、という定期講座をやることになりました。
読者の皆様には、毎度お馴染みのお店を毎月一軒訪ね、
ご飯を食べ、作品に出てくる界隈のことやら、関連する
お話をする、と、いうようなことを考えています。
定員は20名程度ということ。
どんなことになりますやら、私にとっても初めての経験、
自分自身でも勉強だと思っております。お暇とご興味のある方、
ご参集下されば、幸いです。
お問い合せ先
NHK文化センター青山教室
03−3475−1151
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NHK文化センター青山の「現地講座」というカテゴリーで
集合解散が、現地(その日いく店の最寄り駅)ということ。
座学ではない「現地講座」というのは人気があるそうです。
(4月からの講座案内が届けられたのですが、私の紹介に「浅草生まれ」
と、書かれてしまいましたが、生まれではなく「浅草在住」です。)
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坂のことをぐずぐず書いているうちに、
また、一週間遅れになってしまった。
あしからず。
2月14日(日)夜
バレンタイン、で、ある。
内儀(かみ)さんが、イタリアンが食いたい、と、いい出した。
浅草でイタリアンといえば、この店、西浅草のジャルディーノ。
特段の理由はないのだが、なぜだか、今までいったことはなかった。
昼、内儀さんがTELを入れると、今日は、バレンタインなので、
5時半から、テノール歌手の歌とアコーディオンという
コンサート、これが1時間程度あり、そのあと、ディナーという。
じゃあ、いってみようか。
5時すぎ、徒歩で出る。
今日は、天気はよかったが、やっぱり、寒い。
赤札堂と田原町交差点の間の路地を入る。
路地、4本目。
(この路地、特段の目印がないので、説明がしずらい。
宮本の太鼓館やら、炉端焼きのたぬき、の
一本北の路地、で、ある。)
コンサートは小城龍生さんというテノール歌手と
アコーディオン(プレイヤーのお名前は忘れてしまった)。
会場は、レストランの2階の部屋。
ワンドリンク付き。
私はオペラなどを観る高尚な趣味はないので、
こんな間近で本物を聞くのは初めて。
他のお客さんもそんな感じ、で、あろうか。
それに合わせてか、私のような者にも知っている、
オーソレミオ、帰れソレントへ、などを混ぜて、イタリアの曲を
歌ってくれた。
オペラはむろん、クラシック音楽すら私はほとんど聞かないが、
たまには、こういうものに触れるのもよいものではあり、
また、ちょっと、イタリアにきているような気分にもなる。
コンサートが終わり、階下へ降り、
食事。
メニューも、バレンタイン特別コースがあったので、
それにしてみる。
メニューを出してみる。
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Menu del San Valentino
バレンタイン スペシャルメニュー:¥5250
一口前菜
赤ピーマンのロースト、バーニャカウダソース
前菜
ズワイ蟹のブディーノ、ハーブ野菜のサラダを添えて
パスタ
リコッタチーズとブロッコリーのトルテッリ、ウニのクリームソース
メイン料理
茸のペーストとフォンティーナチーズを包んだ
仔牛のカツレツ、アオスタ渓谷風
デザート
温かいチョコレートのケーキ、フォンダンショコラとジェラート
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バレンタインは、本来、キリスト教の聖人で、聖バレンタイン。
イタリアの人で、イタリア語では、サン・バレンチノ。
こちらの方が、正しいいい方であった。
白ワインのハーフボトルをもらう。
一皿目、
「赤ピーマンのロースト、バーニャカウダソース」
バーニャカウダ、というのは、アンチョビとオイル、
チーズなどの乳製品を入れたディップを温め、
生野菜をつけて食べるもの。
私も一度くらいは、食べた覚えがある。
赤とオレンジのピーマンを柔らかく火を通し、
まわりに、アンチョビのオイルを散らしてある。
二皿目、
「ズワイ蟹のブディーノ、ハーブ野菜のサラダを添えて」
ブディーノとは、イタリア語でプリンのことだそうな。
むろん、プリンではなく、かに肉が入ったムースのようなもの。
三皿目、パスタ、
「リコッタチーズとブロッコリーのトルテッリ、ウニのクリームソース」
トルテッリ、というのは、まあ、ラビオリのようなもので、
具を包んだ、パスタ。
先ほどのコンサートの小城さんは、
イタリア留学をされていたというが、
その頃、やはり、レストランで歌を唄うバイトをされており、
その店の名物がこのトルテッリ、で、小城さんの
好物になったという。ここにもあるので、
是非食べてください、と、仰っていた。
グリーンピースのような青い豆が見た目にも鮮やか。
味は、そうとうに、うまい。
具には、チーズとブロッコリー、うにのクリームソースも
抜群、で、ある。
ただ、ここまでの料理もそうなのだが、
ここの味付けは、基本は、薄め、のようである。
パンは、バクバクとお代わりまでして食べてしまったが、
いろんな種類が出てきたが、どれもうまかった。
ワインを呑み終わったら、
オリジナルの「チョコレートロワイヤル」という
透明なのだが、味はチョコレートという不思議なカクテルを
コンサートにきた人へ、というので、特別に出してくれた。
メイン、
「茸のペーストとフォンティーナチーズを包んだ
仔牛のカツレツ、アオスタ渓谷風」
アオスタというのは、イタリアの北東部の町のようで、
アオスタ渓谷風というと、この地方の名産のフォンティーナチーズを
使ったものをいうようである。
見た目には、わかりずらいが、生ハムの下に、
仔牛のカツレツ。
カツレツ、と、いっても、日本風のカツレツではなく、
メニュー名にある通り、きのこの入ったチーズを
肉で包み、パン粉をつけた薄い衣で、揚げるのではなく、
焼いてある、ようである。
手が込んでいるし、そうとうに、うまい。
デザート、
San Valentino、の文字が、チョコレートで書かれ、
丸いチョコレートケーキとアイスクリーム。
このチョコレートケーキがまた、うまい。
中に、温かく、とろけたチョコが入っている。
うまかった、うまかった。
腹一杯に、堪能、で、ある。
ここは、とても、上品なイタリアンではなかろうか。
こういうのも、あり、で、あろう。
なかなかよいバレンタインの夜である。
0066-9677-3811
台東区西浅草2-2-10
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