断腸亭料理日記2009
6月13日(土)第二食
今日は、昨日の続き。
上野の山散歩から、吉池で、小柱、青柳、小肌などを買い出し、
帰宅。
まずは、仕込みの必要な、小肌から。
同様なので、詳細は省く。
頭を落として、腹を割き、開き、骨を取る。
塩をし、
20分置いて、酢洗い。
酢に漬けて、1時間。
後は、あげて、酢を切る(このまま常温で放置)。
次に、青柳を拵(こしら)える。(前後関係としては、小肌に塩をしてから。)
開き、湯通し。
すぐに、冷水にさらし、水気をよくふき取る。
海苔を切って、青柳、小柱、うにを盛り付け。
(右下がうに。)
これは、自分ではそうとうに贅沢な感じである。
歩いたので、喉が渇いた。
ビールを開けて、食べる。
小柱もうまいし、青柳も然(しかり)。
柱わさびは好物であるので、贅沢というよりは、うれしい。
小柱と、しこたまの、青柳の、身と貝柱の両方を並べているのが、
値段ではなく、贅沢な感じがするではないか。
そして、なにより贅沢の中心は、うに。
貧乏性なのか、うに、というだけで、贅沢な気分になる。
味はというと、むろん、鮨やにあるような最高級のものでは
ないのだが、特段に、えぐみ、のようなものもなく、十二分に
うまい。
内儀(かみ)さんが出かけていたので、この皿のものは、
全部平らげてしまう。
ちょうど、食べ終わったところで、内儀さんが帰ってきた。
うにがあるよ、と、いうと、
食べる、といって、小さい箱だが、それでも、
この3〜4倍はあったと思われるのを、直接、木箱からバクバクと、
あっという間に、食べてしまった。
予測はしていた。
北海道出身の内儀さんは、北海道では、うには
こうやって食べるもんだ、と、うそぶいている。
(北海道生まれの方々、ほんとうでしょうか?)
私などにすると、こういうものは、一度に
たくさん食べるものではないし、たまに食べるから
うまいような気もする。
ともあれ。
この夜は、内儀さんの希望で、浅草橋の馥香へ、いこう、
ということになっており、柱と三つ葉の
かき揚げは、明日の夜になりそう。
そして、小肌の酢〆は、翌朝、となった。
常温で網にのせ、置いておいたが、
夜からは、ラップをしないで、冷蔵庫に入れた。
寝る前に米をといでおいた。
小肌の鮨を自分でにぎってみようか、と考えたのである。
このところなん回か、やっているうちに、なんとか酢飯も
できるようになってきたので、今度は、にぎり、である。
タイマーで朝9時に炊きあがるようにセット。
炊きあがったら、きちんと蒸らし時間をはかり、10分と、
もう2〜3分。
鮨酢、20cc強。
炊飯器のふたを開け、いつものように、2合炊いたうちの
1/4をボールに取り、鮨酢を飯にかけ、竹のしゃ文字で、
ほぐしながら、混ぜ込む。
全体に混ざったら、特段あおがず、そのまま落ち着かせる。
ここも、大事のようである。
あわててなん度も失敗している。
人肌程度まで冷めたら、よいかな。
小肌を冷蔵庫から出し、一枚を縦に、2〜3cmの
幅で、切る。
手を湿らせ、酢飯を取り、にぎってみる。
ある程度形ができたら、切った小肌ものせて、
形を作ってみる。
むろんプロは、決まった動作があるのだが、
それを追求するつもりはない。
食べられる形になればよい。
手のひらや、指にも、飯粒がくっつくが、
ひとまず、2個、できた。
とても不格好だが、小肌のにぎり鮨、らしきものが、できた。
にぎりの形や、かたさは、ともかく、
まあ、味は小肌のにぎり鮨、で、ある。
だが、わさびをつけるのを忘れた。
わさびは、ねたの方に着ける、のであったか。
わさびをつけて、続けてにぎり、小肌、3枚分、
7〜8個できたが、内儀さんに2個、あとは、全部
自分で食べた。
まあ、自分で〆て、にぎったにしては、
食べられるものができ、上々、であろう。
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