断腸亭料理日記2009

土用・丑の日・うなぎ蒲焼、戻り鰹

7月19日(日)

今日も今日とて、朝から暑い。

夜中は、さすがに、タイマーでクーラーをつけている。
しかし、朝になると、暑くて目を覚ましてしまう。

起きて開けて、午前中は、扇風機。

今日は、土用の丑の日であると、TVのニュースでいっている。
今年は、丑の日は日曜日か。

うなぎも食べたいが、丑の日などには、うなぎやには、
いかないに限る。

時分時(じぶんどき)に行こうものなら、混んでいて入れない。

買ってこよう。

昼前。

雪駄に短パン、Tシャツで麦わら帽子、
自転車で出る。

外に出ると、さらに暑い。

うなぎを買ってくるとすると、私の場合は、登亭

スーパーのものは、そこそこ安いが、味のレベルを
考えると、値段以上に低いであろう。

登亭は、子供の頃、一緒に住んでいた祖父さんが
どうしてだか、ここのものを買ってきて、一人で
つまみにして、呑んでいる、なんという光景を思い出す。

まあ、昔から、百貨店などに入っており、
割安に売っていたからであろう。

この近所では、御徒町に店がある。

きてみると、列にこそはなっていないが、人だかり。

650円、丑の日お買い得品、なるものを
内儀(かみ)さんの分も合わせて、二串、購入。

せっかくであるから、吉池ものぞいてみる。
吉池でも、うなぎの蒲焼は、外に出店を出して、売っているが、
見た目には、やはり、登亭のものの方が、うまそうである。

中の売り場も見てみる。

今日目に付いたのは、鰹。

1/4のサクで、650円と特段、安くはないが、
見た目にも腹の部分などは、随分と脂がありそうである。
気仙沼産。もう、早くも、戻り鰹であろうか。

購入。

外に出ると、またまた、暑い。
こうして、うろうろしているだけでも、汗が出る。
その上、ちょっと、目が回るような、、、
熱中症ぎみ、で、あろうか。
朝から、扇風機だけで、座って作業をしていたので、
いつのまにか、脱水状態だったのかもしれない。

帰宅。

レンジで温めて、たれをかけて出す。


ビール、ビール。

蒲焼もうまいし、なにより、ビールがうまい。
やはり、暑い土用の丑の日には、これが最高、で、あろう。

昼寝をして、一緒に買ってきた、鰹は、夜。

サクなので、切るだけ、なのだが、
皮付きなので、先に皮を引く。

尻尾側から、刺身包丁を入れるが、、、
1/3程度で切れてしまう。

仕方がない。

頭側、上から包丁を皮に向かって斜めに入れ、
皮にぶち当たったところで、皮に沿って包丁を寝かして、
皮から切り取る。

鮨やなどで、プロの包丁を見ていると、
こういう切り方もあるようなので、やってみた。

腹側の身は、脂もあり、マグロでいれば、トロの部分。
身が切れやすい。

皮を先に引くよりも、この方がよいかも。

ふむふむ、なかなか、うまくいった。
切ってから、血合も取る。

切りながらも、脂が十分にあるのがわかる。
特に、皮のそばなどは、層になっている。

これだけ脂があると、もう戻り鰹。
しょうが、ではなく、和からし、で、あろう。

盛り付け。


これは予想通り、そうとうなものである。
脂がたっぷり。
しかし、くどすぎることはない。
さわやかな後味といったらよいのか。

この間まで、若い初鰹だと思っていたら、
気仙沼あたりでは、もう、丸々と太って、
脂がのっている。

海流や、海水温の影響など、最近は日本近海も
変わってきており、また、東京には日本中から魚が
集まり、戻り鰹は、秋、という決まり文句も、
今や昔のことなのかもしれぬ。
(そういえば、先週あたりから、吉池にも
北海道の新秋刀魚が入荷していた。)

うまいものは、うまいのだが、
なんとはなしに、釈然としないものも
感じてしまう、の、だが。
いかがであろうか。






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