断腸亭料理日記2008

だんちょうていの

出張食い倒れ日記・静岡編

静岡おでん

3月5日(水)夜

このところ、ある程度、定期的に静岡(焼津)に
出張する機会があるのだが、たいていは、静岡で飲み食いすることはなく、
いって、すぐに帰る。

帰りの新幹線で、静岡駅のKIOSKで買った、
わさび漬け付きの黒はんぺんで、ビールを呑むくらい、で、ある。

今日は、同行者がいい出し、静岡おでん、なるものを
食いに、いかないか、ということになった。

いつ頃からなのか、よくわからないが、
このところ、静岡というと、おでん、というのが話題になっている、
というのは知っていた。しかし、実際にどんなものなのか、
食べたことはなかった。

静岡おでん

宇都宮の餃子だの、富士市の焼きそばだの、
一連のご当地B級グルメ、と、いうことであろう。

ポイントは牛筋を出汁にしていること、らしい。
そして、食べる時に、青海苔と、
だし粉(鰹節などの粉、で、あろうか?)というものを
かける、という。

また、先の当地の名物、黒はんぺんも入れるものとしては
はずせない、ということ。

ともあれ、こんな予備知識もなく、どんな店があるのかも知らず、
静岡駅を降り立ち、栄えていると、思われる方向(北側?)に
駅から続く、地下道を歩き始めてみた。

同行者3人とも静岡にはまったく不案内。
まったくの、当てずっぽう。

地上に出て、右側に松坂屋があり、しばらくいって、
路地を入ったところで目に付いた居酒屋。
「おでん、桜海老かき揚げ」などと書いている。
こんなところでもよいだろう、ということで入ってみた。

皆で、とりあえずビールをもらい、
鰯刺身、黒はんぺんやらと、むろんのこと、
おでんと、桜海老かき揚げも頼んでおく。

店を選ばず、なにもいわずとも、魚がうまいのは、やはり、
うらやましい。鰯なども新鮮そのもの、で、ある。

黒はんぺんは、焼いてしょうゆで食う。

ビールから酒にかえる。

静岡といえば、日本酒もまた、うまい。

これは、意外に知られていないのかもしれない。
日本酒は新潟だったり、東北など、米どころ、というイメージが
東京では強い。
筆者は、以前からよく、掛川の開運という酒を呑んでいたので
馴染みが深いのだが、磯自慢、やら、静岡にはうまい酒が少なくない。
特に、香りのよい吟醸系が多いのではなかろうか。

静岡は、米も採れようが、水がよい、ということであろう。

磯自慢から始め、口当たりがよいものだから、
どんどんと、呑んでしまう。

もうだいぶ、出来上がってきたところで、
出てきた、静岡おでん、なるもの。


串には刺さっていない。
ここまで大きく切らなくてもよいのに、と、
いいたくなるほどの、大きなこんにゃく。
それから、黒はんぺんは見えないが、玉子に、
じゃがいも、ボール、さつま揚げなどが、入っている。

つゆはほとんど見えない。
下の方を探してみると、ドロッとした黒いつゆがあった。
これが、牛筋出汁のつゆなのであろう。

これだけ濃いつゆだと、こんにゃくを大きく切っても
味は染みている。
つゆそのものの味は、砂糖なども入るのであろう、
やはり、少し甘め、かもしれない。
(お多幸など、東京の正調おでんは、砂糖は入れず、
酒と濃口しょうゆのみ、である。)

桜海老かき揚げ。


桜海老は、時期としては、これから、なのであろうが、
なかなか、うまい。

つまみもうまく、酒もうまい。
ついつい呑み過ぎ、、。

20時過ぎ、新幹線に乗ったとたん、寝てしまった。





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