断腸亭料理日記2008

市谷左内町・麺や庄の

7月11日(金)夜

先週末から、風邪気味であった。
一度よくなった、と思ったのだが、相変わらず仕事も忙しく、
中盤にぶり返し、一週間が終わると、ぐったり。

もうすぐ梅雨も明けそうである。
やはり、季節の替わり目、と、いうことであろう。

8時過ぎ、オフィスを出る。

多少、熱っぽい。
なにか食べて帰ろう。

ラーメン。

このところ、少しきていなかったのだが、
左内坂の、麺や庄の

昼時なども前を通りかかると、いつも行列である。

寄ってみようか。

急な左内坂を降りていって、右側。

夜のこの時間である、店の前までくると、
さすがに、列はない。

入ってみると、あいた席もあるようである。

温かいラーメンにしようかと思ったのだが、
創作ラーメンが残っているようである。
人気で、夜も遅くなると、売り切れのこともある。

つけ麺のようだが、これにしてみるか。
体調がよければ、焼酎のお湯割りなど、もらうのだが、
今日はこれだけにしよう。

しばらく待って、きた。


ここの創作ラーメンというのは、月替わりで
新しいメニューが出てくる。

そして、なん段階か、味が変わる食べ方が
できるようになっており、毎度、楽しませてくれる。

今日のものは、麺は少し縮れた、細麺。

つゆは、すだちの薄切りが浮いている。
味は魚介系のようである。

まずは、普通につけて、食う。

さっぱりして、香りがよく、うまい。
ここの普通のつけ麺のつゆは、他のつけ麺店と同様に
酸味が強いが、今日のものはさほど強くない。
すだち、だけかもしれぬ。

次に、麺の脇に置かれているものを、
つゆに入れて、食う。

これは、おぼろ昆布の揚げたものと、
穴子のから揚げ、だ、そうな。

おぼろ昆布を揚げる、というのがおもしろい。
私は初めて見た。
この主人が考えた、のであろうか。

ラーメン(つけ麺)で、あるから、油はむろん
相性はわるくないのだろうが、
和食の発想であれば、こういうアイデアは
出てこないであろう。
そのまま、入れる、ということになるはずである。
こういうことを思い付くというのが、
やはり、若いが、ここの主人の端倪すべからざる
ところ、である。

そして、同じく揚げた穴子。

これらをつゆに入れて、食う。

昆布の旨味と、揚げた香ばしさがつゆに加わる。
これもまた、うまい。

そして、最後。
もう一つ、小さな皿が添えられているが、これ。
これは、粉状の鶏皮の揚げたものと、焼きねぎ。

魚介にさらに、鶏の風味をつけようという。

より香ばしさが加わり、これもうまい。

ここまでで、麺は終了。
これで、終わり、でもよいのだが、
このつゆに、ご飯を入れる、というのまで、
このご主人は用意している。

せっかくであるから、その、わけぎの載ったご飯も、
もらう。


むろん、このつゆは、普通のつけ麺のように、
スープ割り、に、してもらってもよいのだが、
ご飯を入れて、余すところなく、腹に詰め込み、
すべて堪能、ということである。

ちょいと、載っている、おろししょうが、も、
また、気が利いている。
ぴりりとしたアクセントが加わる。

うまいうまい。

ここのご主人の味に対するセンスのよさには、
まったく、毎度、毎度、脱帽、で、ある。

ごちそうさまでした。
うまかった。


ホットペッパー



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