断腸亭料理日記2007
3月3日(日)夜
この件、書こうかどうか、迷ったのであるが、
こういうことも書いておかねばいけない、と、思い書いてみる。
結論からいうと、まあ、失敗なのである。
午後、例によって、上野御徒町方面に稽古に出る。
(しかし、実際には、家で、一度、内儀(かみ)さん相手に、
声を出してやってしまったので、気力が続かず、途中でやめてしまった。)
小島町やら、佐竹、竹町あたりをぶらぶらし、
御徒町駅、吉池の魚をみるが、
めぼしいものはなく、アメ横に回る。
先日、すみいか、を買ったところである。
この時も安かったのであるが、今日は、鯖がなんと四本で¥300。
これは安い。
そこそこ大きいもので、ある。
鰯よりも安い。先ほどの吉池では、鰯が一匹¥130もしていた。
やはり、鯖は豊漁なのであろう、か。
迷わず、買うことにする。
帰宅。
四本もある。
モノは、新しい。
一本は、〆鯖にしよう。
まずはおろす。
頭を落とし、腹に包丁を入れると、子持ち。
かまわず、三枚におろす。
残りの三本の扱いは、内儀さんにまかせ、
それぞれ、二枚にだけ、おろしておく。
最初に三枚におろしたものは、きれいに洗って、
水をよくふき取る。
笊(ざる)にのせ、両面、丹念に、塩をふる。
今までの経験上、〆鯖はよく水を抜いた方が、よいと思われる。
二時間半〜三時間。
水が出てくるので、途中なん度か、塩をふり足す。
表面の水が抜けてくると、色が変わってくる。
ちょっと、透き通ったような黄みがかった、
新鮮な干物のような色である。
よかろう。
水でよく洗う。
酢に漬ける。
ただの、酢に漬けるやり方もあるようだが、
筆者は、砂糖と塩を軽く入れている。
二時間ほど。
酢から上げ、皮を頭側から、手でつまみ、一気に引く。
切り、盛り付ける。
どうであろうか。
見た目は、さほど悪くない。
ビールを抜いて、わさびで、食べる。
ん?、ちょっと、塩がきつかった、、が、しかし、ぎりぎり
許容値か。
筆者、前に、自作した〆鯖であたった、ことがあった。
素人が作る場合、浅く〆た鮨屋の〆鯖を目指さず、
〆鯖のセオリー通り、よく水を抜く、のが大事であろうとは思われる。
しかし、当然ながら、塩のかけ過ぎも、やはり、
気を付けなくてはならない。
そして、二切れ三切れ、一本全部、内儀さんと食べてしまう。
まずくはないが、この〆鯖、
さっぱりしていることに、食べ終わって、気が付く。
脂が、ほとんど、ない。
淡白な、〆鯖。
これは、妙な存在で、ある。
ハタ、と気が付く!。
そうか〜。安い理由は、これであったのかぁ。
今ごろ気が付くのは、まさに、遅蒔きとんがらし、、、。
子持ち(白子持ち)、で、脂っ気が、
すっかり抜けてしまっているのであろう。
あとで、塩焼きでも食べたが、これは如実にわかった。
まったく脂が、ない。パサパサ。
まあ、こうしたことも、ある、ということか。
これだから、素人は気を付けなくてはいけない。
春先の鯖は、だめか、、、。
勉強になった。
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