断腸亭料理日記2007

断腸亭、香港へいく。その8

断腸亭、香港へ行く。二日目。
香港の喫茶店兼、軽食屋、茶餐廳で出前一丁の朝飯を食い、
一度、ホテルに戻る。

8月18日(土)

さて、今日はどうしようか。
昨日は、観光地を巡ったが、今日は街を歩こう。

まず、このホテル、ランガム・プレイスの部屋の窓から見える街。
昨日の夜歩いた、若者でにぎわう、旺角の盛り場とは
反対側。

ガイドブックには載っていないが、
なにか市場のような通りが見えていたのである。

ひとまず、ここを見てみよう。

下へ降り、見えていた通りへ行ってみる。
22階の部屋からはよくわからなかったのだが、
きてみると、この通りは、予想通り、生鮮食品の市場であった。

野菜、肉、魚などなど。
店舗と、その前の道路に店を広げ、様々なものを商っている。

(カメラをなくしてしまい、写真をお見せできないのが
返す返すも、残念で、ある。)

こうした市場を見るのが、やはり、そこの生活文化を
知るには、まことに好都合であるし、筆者は好きである。

女乃路臣街という、通りを中心とする一区画。
(女乃は、これで一字。)

道は、通り、というよりも、路地、といった方がよいかも知れない。

幅10mもない通りの中央に、車一台が通るくらいの
スペースを空けて、両側から、露店のように店を出している。

まず、野菜。
日本のものよりも大きく、太いきゅうり。
初日に食べた青菜炒めにあったきゅうりである。
菜の花、セロリ、トマト、ニラ、黄ニラ、、。日本にもあるものも多いが、
それぞれ、少しずつ違っている。また、食用のヘチマ、などもある。
それから、日本では珍しいが、マコモダケ、なども沢山ある。

パクチーなどの香草も籠に入れられ、山と積まれ、
その他、名前のわからない野菜も、沢山。

亜熱帯の香港は、果物も豊富である。
マンゴーや、オレンジ、あの匂いの強い、ドリアンなどもある。

そして、魚屋。
やはり、海に面した香港、魚は豊富である。
日本のように、皿や籠に並べて並んでいるのもあるが
深めの容器に水とエアーを入れて、
生きたままで並べているのも多い。

初日、茹でただけの海老が出てきたが、
これもしこたま売られている。

それから、日本の三倍ぐらいの大きさの蝦蛄。
香港の海鮮では、欠かせないメニューのようである。
あるいは、生きた車海老もある。
名前はわからないが、蟹も数種ある。

普通の魚では、マナガツオ、ハタの類、ベラの類と思われるもの、
シタビラメ、1mほどの鮫が丸ごと一匹、それから
うつぼの類?、、などなど。
鯵や鰯、鮪のような日本ではお馴染みのものはあまり見ない。
また、たこやいかも見当たらないようである。
(いかは、昨日、下足の揚げたものを見たが、
食べることは食べると思われる。)
淡水魚の鯉などもある。丸々と太って、生きているものや、
ぶつぶつと、輪切りにされたもの。

かわったところでは、蛙。
生きたままの茶色い大きな蛙は、
大きな籠にギュウギュウ詰めになって、置かれている。

あるいは、田鰻、、うみへび?。
こんなものも、生きたまま売られている。

見ているだけでも、おもしろい。

それから肉屋。
まあ、肉は、どこでもさほど、かわりがないが、
牛よりも、やはり、豚の方が多いようである。
様々なモツも、そのまま並べられている。

鶏。
生きて、蛙と同じように、
ギュウギュウ詰めに籠に入れられているもの。
既に毛が抜かれ、吊り下げられているもの。
形から、モミジ、と、いわれている、足の先、などなど、
各部位に切り分けられたもの。
そのうえ、生きた鳩。やはり籠に入っている。

中国人は、四本足のものは、机、以外。
二本足のものは、親、以外は、食べる、などというが、
その旺盛な食欲は、ここから始まっている。

あるいは、乾物。
椎茸、きくらげ、なまこ、あわび、フカヒレ、などなど。
各種の麺。日本のゆでうどん(の、ようなもの?)も
あったりする。

本当に、見飽きない。

一渡り見て、一度ホテルに戻る。






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